銀行員のための教科書

これからの時代に必要な金融知識と考え方を。

人事制度・労働環境

「年功序列賃金には合理性がある」ということを知っていますか

「年功序列賃金」と聞くと、否定的な感覚が呼び起こされる読者は多いのではないでしょうか。 マスコミ等では日本型賃金制度の問題として、年功序列賃金を取り上げることが一般的です。「働かないおじさんに、なぜあんなに給料を渡しているのか」「若手・中堅…

NTTの転勤・単身赴任廃止は大きな流れになる

NTTが、新型コロナウイルスの感染が収束した後もテレワークを基本とし、転勤・単身赴任を原則廃止していくと発表し話題になっています。 転勤や単身赴任は、従業員の人生・生活に対して強い影響を与えるものです。そもそも、共働き世帯が当たり前になってき…

45歳定年は現状では愚策。まずは個人が転職を容易となる仕組みの整備を。

サントリーホールディングスの新浪社長が45歳定年制を主張して、炎上していると報道されています。 新浪氏は、『経済同友会の夏季セミナーにオンラインで出席し、ウィズコロナの時代に必要な経済社会変革について「45歳定年制を敷いて会社に頼らない姿勢が…

銀行員数と店舗数でみるとリストラが遅れているのは第一地銀

銀行は「構造不況業種」と言われています。 マイナス金利政策が導入されてから、銀行の苦境は一気に加速しました。 地方銀行は、政府が統合させようとしています。 コロナ融資で各銀行とも貸出残高は増加していますが、今後不良債権が増加する懸念もあります…

これからも東京一極集中は続き、地方の魅力は高まらないという想定

コロナ禍は、リアルの世界からデジタルの世界への社会構造の大転換を加速させることについては疑問を持たない人が大半ではないでしょうか。 コロナウィルス感染症拡大は、仕事の内容によっては場所を選ばない働き方が可能であることを見せつけ、東京への人の…

1日8時間働いて「普通の暮らし」ができる最低賃金は時給1,500円らしい

全国労働組合総連合(全労連)という労働組合団体が、2020年まで6年間で取り組んだ22都道府県の最低生計費試算調査結果について報告し、最低賃金を1,500円に引き上げ、全国一律最低賃金制度を実現すべきだと訴えています。 なぜ、労働組合は最低賃金を1,500…

東京女子医科大学の医師・看護師大量退職問題から経営状況を確認する

東京女子医科大学の3つの付属病院で、100人を超える医師が2021年3月までに一斉退職したと東洋経済が報じています。 2020年夏季のボーナス支給ゼロに対して、看護師約400人が辞職の意向を示した混乱に続き、医師100人超の一斉退職という異常事態が発生してい…

日本経済低迷の理由は個人消費にある

日経平均株価が30年ぶりに3万円台を回復したと話題となっていますが、この主に平成に重なる30年間は「失われた30年」とも言われ、日本経済は低迷してきたと認識されています。 日本経済低迷の要因は様々に言われています。 「企業が生産拠点を海外に移管して…

朝日新聞社の新聞購読料補助廃止を題材に自爆営業について考えてみる

朝日新聞社が、社員に対する自社の新聞購読料の補助を廃止することが、明らかになったと東洋経済が報じています。 自社新聞の購読料の廃止ぐらいは「何ら問題ないだろう」と考える方もいるとは思います。 一方で、自社新聞の購読を中止したいと意向を示した…

従業員の給与が上がらなかったのは「株主への配当より大事ではなかった」だけ

日経平均株価が約30年ぶりに3万円台を回復し、ビットコインが5万ドルを突破する等、資産運用への関心が高まっています。これは日本のみならず、世界各国において起きていることのようです。 2000年代に入ってから、日本は株主を重視する政策を展開し、世界の…

もう、健康保険組合は解散して協会けんぽに移りますか

日本政府は、年収200万円以上の後期高齢者が支払う医療費の窓口負担を1割から2割に引き上げる医療制度改革関連法案を閣議決定しました。 この施策は、後期高齢者への支援金を拠出している現役世代の健康保険料の増加を抑制する効果があります。但し、軽減効…

首相が「国民皆保険の見直しを発言した」と話題になってしまうワケ

菅首相が国民皆保険の見直しを発言したと話題になっています。 この話題は、新型コロナウィルスの感染拡大に伴う医療法改正を検討するかという質問に対して、菅首相が「医療法についても今のままでいいのかどうか。国民皆保険、そして多くの皆さんが診察を受…

受験生よ!少なくともおカネの面では「学歴が関係ない」なんてことはない

2021年1月から大学入試においてセンター試験が廃止され、大学入学共通テストがスタートします。 受験生の皆さんにとってみれば、緊急事態宣言の対象地域にお住まいの方もおり、移動するのも心配でしょう。そして、受験期間中に新型コロナウィルスに感染して…

医療費が将来確実に上昇していく未来をなぜ誰も語らないのか

少子高齢化が進んでいます。 日本の社会保障は、基本的に現役世代から受給世代への仕送り方式です。 そのため、現役世代の負担がこれから重くなっていくことは間違いありません。 社会保障の中では、年金への不安が話題となることは多いのですが、筆者はむし…

学歴がもたらす生涯賃金の差は4,600万円を超える可能性も

学歴がもたらす生涯賃金の差が話題となっています。 実業家の方が「統計で大卒と高卒では生涯賃金差が4600万円」という話に関連してツイッターで発言したようです。 この「大卒と高卒での生涯賃金差が4,600万円」というのは、なかなかに驚く数字ではないでし…

30代東京の子育て世帯は年収650万円必要という労働組合調査が妙に納得感高い

東京都内で夫婦2人、子供2人で暮らすのに必要な生活費について、労働組合が2019年の都内子育て世帯の最低生活費試算を公表しました。 「東京で普通に子育てをするためにはいくら必要になるのか」をテーマとしており、かなり詳細な調査となっています。労働組…

ボーナスはコロナ前から4割近くが「不支給」だったのでは?

企業が個人に実施したアンケートで、冬のボーナスが「支給されない・わからない」との回答が約40%となったことが話題となっています。 一方で、国家公務員は冬のボーナスが減金65万円であり、コロナ禍でも微々たる減額幅となり批判が殺到していると報道され…

コロナ禍において、他人のボーナス事情が気になる

コロナ禍の影響により、冬季の賞与支給を取り止める企業が増えていると報道されています。 JTBやANAが支給を取り止め、客足が落ち込んだ外食業界でも「支給額を5割以上~7割未満に減らす」との声が出ているようです。 今冬のボーナスはどのような状況になっ…

「食費 月5万円で高い」という感覚に、日本の貧しさを感じる

NHKのニュースで取り上げられた20歳代の女性の毎月の食費について、ネット上で議論が巻き起こっているようです。 NHKニュースで報道された25歳の女性の家計簿は、月の食費を「5万円」としていましたが、これに対し「高すぎる」「全然高くない」と様々な意見…

日本企業における女性役員・管理職と外国人役員の現状

女性活躍、ダイバーシティが企業経営で叫ばれて久しいですが、女性経営者が次々と現れている印象はありますでしょうか。経団連のような経営者団体のニュースを見る限りでは、日本の経営者は男性ばかりです。 また、三菱ケミカルホールディングスが外国人社長…

銀行員数という観点でリストラが遅れているのは第一地銀である事実

銀行が「構造不況業種」と言われて久しい状況が続いています。 特に、地方銀行の苦境は、新首相が「地銀の数が多すぎる」と発言していると報道されていることからも、一般に認識されてきているでしょう。 メガバンクもRPAやAIを導入し業務量の削減、新卒採用…

日本の大企業における閉塞感の理由を探るヒント

今回は単なる記事のご紹介です。 作者の方に了解を得ている訳ではありませんが、どうしても(勝手に)ご紹介したいので以下リンクを貼ります。 このnoteの記事では、トヨタの人事部の方がトヨタが好きだったのにもかかわらず、閉塞感を抱き、退職した経緯が…

日本企業は本当の意味で従業員を大事にしてきたか~能力開発の世界比較~

日本企業がコロナ後を見据えて動き出し始めています。 その一つが「ジョブ型雇用」でしょう。 企業からすると、テレワーク・在宅勤務が一般化するならば、従業員の業務プロセスまでは管理ができないので、結果だけで評価をしたいという考えもあるでしょう。…

「非正規労働97万人減、過去最大」はさすがに報道があおり過ぎ

総務省の発表した4月の労働力調査によると、非正規労働が97万人減少しており、過去最大であると報道されています。 この報道を見ると、新型コロナ緊急事態宣言が影響し、非正規労働者が急減しているというイメージを持つでしょう。 今回は、2020年4月の雇用…

コロナ禍の中、正社員を解雇する「整理解雇の四要件」を確認しておく

コロナ禍の中、雇用に影響が広がっています。 総務省の発表では2020年3月の宿泊・飲食サービス業の就業者は14万人減となっています。 このまま外出自粛、営業自粛が続けば、更に就業者数が減少することは避けられません。また、緊急事態宣言が解除されてもコ…

アフターコロナでジョブ型雇用が拡大する雰囲気には懸念を持ちたい

転職サイトの「ビズリーチ」が、サイトの会員を対象に、新型コロナウイルス感染症拡大に伴う、働き方やキャリア観・転職活動への影響に関するアンケート調査を実施しました。 新型コロナウイルス感染症は日本のビジネスパーソンのキャリア観に大きな影響をも…

コロナ禍の中で、雇用状況について確認しておく

コロナ禍の中で、サービス業の雇用に影響が広がっていると報道されています。 非常事態宣言が続き、外出自粛、営業自粛が続けば幅広い業種で影響が出てくるでしょう。 足元の雇用状況について、簡単に見ていくことにしましょう。 報道記事 総務省労働力調査 …

日本における「痛勤」時間の平均は?

新型コロナウィルス感染症が拡大してきた間でも、オフィスや事業所、工場に通勤してきた個人は多いでしょう。 通勤は「痛勤」と言われるほど、長時間かつ不快なものと一部の地域ではみなされてきました。 コロナ禍後には、在宅勤務が拡がり、通勤も変わって…

我らの2020年夏のボーナスはどうなるのか?

コロナ禍に対しての緊急事態宣言がどのタイミングで解除され、経済が正常化を目指していくのかは全く不透明な状況です。 そのような中で、今夏のボーナスのみならず、今冬のボーナスについては期待できないと考えている人は多いでしょう。 今回は、ボーナス…

コロナ禍で「新卒採用を抑制する」のは絶対にやめてもらいたいと考える理由

新型コロナウィルス感染症の拡大は、日本経済へ大きな影響を及ぼしています。 この事態を受け、厚生労働省は企業に雇用の維持を要請し、労働組合も経済団体トップとの会談で同様に雇用の維持を求めています。 日本において雇用の維持は重要なことですが、そ…