銀行員のための教科書

これからの時代に必要な金融知識と考え方を。

RIZAPの2019年3月期決算は本当の実力が露呈したもの

RIZAPグループが2019年3月期の決算を発表しました。 決算内容は最終赤字が193億円の大幅赤字となっており、M&Aを乱発してきたことが要因とされています。 テレビCMでおなじみのRIZAPグループにどのようなことが起きているのでしょうか。 今回はRIZAPグループ…

TATERUの2019年1Q決算は業績不振の不動産企業の典型

東証1部上場でアパート開発・管理を手掛けるTATERUが2019年第一四半期決算を発表しました。 TATERUは、2018年8月に従業員が顧客から提供を受けた融資関連書類を改ざんしていたことが発覚し、主力のアパートメント事業の受注が大幅に悪化し、金融機関の信用回…

大塚家具の経営危機は全く終わっていない~2019年1~3月業績~

大塚家具が2019年1~3月の決算を発表しました。 大塚家具は中国企業からの出資や、社長と父親の和解が報道される等、話題には事欠きませんが、業績は落ち着いているのでしょうか。 今回は大塚家具の業績について確認しましょう。 報道内容 大塚家具決算にお…

あえて言います。アクティビストは悪ではない。

IR

自動車部品のヨロズが投資会社レノ(旧村上ファンド関連)から株主提案を受けたと発表しました。 今回は、アクティビストと言われるレノがどのような提案をヨロズに行っているのか、そしてレノの反応はどうか、について確認すると共に、アクティビストについ…

「情報銀行と銀行の違い」および「銀行の名称に関する法規制と由来」

IT

情報銀行という用語をお聞きになったことがある方が多くなってきているのではないでしょうか。 一般に言うところの銀行と情報銀行はどのような違いがあるのでしょうか。そもそも一般の会社は「銀行」の名称を使っていませんが、それはなぜでしょうか。 今回…

令和という時代において学生・社会人に企業が求める能力・教育

経団連が新卒一括採用偏重から脱し、通年採用・即戦力採用に舵を切る方針を発表しました。 この経団連と大学側が発表した共同提言では、学生に求める教育・能力についても触れられました。 今回は、現在の企業が個人である学生(そして社会人)に求めている…

新卒一括採用を縮小していくことは、企業の終身雇用放棄の裏返し

日本企業にとって当たり前だった新卒一括採用の慣行が見直される方向となってきました。 経済界(経団連)と大学が採用と教育について継続的に議論する初の枠組みとして設置した「採用と大学教育の未来に関する産学協議会」にて今後のアクションも含めて様々…

平成の時代に銀行はどうなったのか~平成の銀行統合史~

平成の時代においても、様々な産業・企業に変化が訪れました。その一つが銀行業界でしょう。 そもそもメガバンクの前身である都市銀行(都銀)が何行あったか、もしくは大手と呼ばれている銀行が何行あったか、覚えていらっしゃる方は少なくなってきているか…

三井住友銀行の個人営業ノルマ廃止に思う

三井住友銀行が個人営業での金融商品販売目標、すなわちノルマを廃止したことが報道されています。 「ノルマ」「目標」「KPI」「課題」「割当」等、様々な言葉はあるでしょうが、銀行はいわゆるノルマによって動いてきました。厳しいノルマこそが銀行員を縛…

【ブログ経済小説】新規ブログ立上(ヂメンシノ事件/連載開始)

私が当ブログを立ち上げた目的は、若い時に「マニュアルでは学べない、銀行員として必要な考え方、知識を得る場が欲しかった」との思いがあったからです。 今回、小説を書こうと思い立ちました。そのため、新たなブログを立ち上げました。 考え方や知識を得…

終身雇用を守れないのであれば、日本政府や企業にはやるべきことがある

経団連の会長が「終身雇用を続けていくのは難しい」と発言したと報道されています。 このニュースだけを聞くと企業に勤める従業員にとっては不安を感じるかもしれません。 今回は、経団連会長の発言を確認すると共に、終身雇用について考察してみましょう。 …

送金業務は簡単には銀行から無くならないという残念な予想

規制緩和や新技術の開発・普及により、銀行の機能は次々とフィンテック企業等が代替するとの予想があります。 日本でも送金業務につき銀行以外への規制緩和が段階的に進んできましたが、さらに緩和されると報道されています。 今回は、銀行から送金業務が無…

なぜお金持ちは不動産を買うのか?~素朴な疑問~

「お金持ちは不動産を買う」というイメージがあるのではないでしょうか。 不動産は単純に儲かる可能性が高いということなのでしょうか。不動産は投資額が大きくなるため、お金持ちにとっては効率が良いのでしょうか。 今回は「なぜお金持ちが不動産を買うの…

窓口にいる銀行員は午後3時以降何をしているのか~そこに未来はあるのか~

通常の銀行は午後3時に窓口が閉まります。 この銀行の営業時間に腹を立てたことがある方は多いのではないでしょうか。 現在は以前よりは銀行の窓口に行くことは減っているはずですが、それでも一部の取引等では窓口に行く必要があります。 ところが、銀行の…

レオパレス21の2019年3月入居率は危険レベル~冷静に決算を見る~

レオパレス21の施工不良問題がレオパレス21の業績に影響を及ぼし始めています。 今回は、レオパレス21が発表した同社管理・運営の入居率について確認する共に、レオパレス21の今後の業績動向について簡単に考察しましょう。 報道内容 入居率の推移 業績動向…

投資用不動産向け融資を受ける難易度は間違いなく上昇する

金融庁が、投資用不動産向け融資に関するアンケート調査結果を発表しました。 スルガ銀行のシェアハウス融資問題を発端に、金融庁では、個人が投資目的で居住・宿泊用不動産(アパート・マンション、シェアハウス等)を取得するための投資用不動産向け融資に…

スーツ代は経費にならないのか

新卒一括採用を行う企業が多い日本では、4月から新社会人・新入社員が大量に誕生します。 新入社員が企業に入って最初に感じることの一つが「会社に着ていくスーツの費用負担が重い」ということではないでしょうか。 会社が着用を求めているのに、会社は費用…

会社の飲み会は「残業」として認められないのか

新卒一括採用を行う企業が多い日本では、4月から新社会人・新入社員が大量に誕生します。 新入社員が企業に入って最初に疑問に思うことの一つが「会社の飲み会は残業ではないのか」ということではないでしょうか。 歓迎会、送別会、期末の打ち上げ等々の名目…

『新入行員のための教科書』という電子書籍

来週から新たな社会人が大量に誕生します。 日本では多くの企業が新卒一括採用を行っており、銀行も例外ではありません。 そんな新入行員向けに筆者は電子書籍を作成しています。 銀行に入行すると様々な違和感・疑問を持ちます。 採用面接等ではチャレンジ…

確定拠出年金(DC)のマッチング拠出は最強の運用商品のひとつ

確定拠出年金(DC)でのマッチング拠出が可能な企業が増加してきたとの報道がなされました。 昨今は高齢化に備えて資産運用を行うべきであるとの論調や宣伝が多いですが、DCのマッチング拠出はほとんどの資産運用商品よりも有効な運用です。 今回はDCのマッ…

大手資産運用会社の直接販売参入は、個人にとってはほとんど無意味

資産運用会社が投資信託(投信)の直接販売を強化しています。 この資産運用会社の動きはどのような背景によるものでしょうか。 また資産運用会社の投信直販は我々、資産運用を行う個人にとってはどのような意味があるのでしょうか。 この投信の直接販売の動…

日銀の2019年度考査方針~地銀は経営の持続性、大手はガバナンス・海外がポイント~

日本銀行(日銀)が2019年度の金融機関に対する考査方針を発表しました。 この考査方針には日銀の民間銀行に対する課題認識が反映されており、中央銀行がどのように民間銀行を見ているのか理解できるでしょう。 今回は日銀の考査方針について確認していきま…

レオパレス21の施工不良問題に見え隠れする日本企業の根本的な問題

レオパレス21が施工不良問題で、外部調査委員会が中間報告を発表しました。 この報告では、創業者であり当時の社長によるトップダウンの指示があったことも判明しています。 一部ではレオパレス21の問題について報道されていますが、調査委員会の報告書その…

仮想通貨の呼称を暗号資産に変えるのは妥当か?

政府が仮想通貨の呼称を「暗号資産」へと変更する法律改正案を公表しました。 今回はこの仮想通貨の呼称変更について簡単に考察しましょう。 報道内容 (参考情報)バーゼル銀行監督委員会の発表 法律改正案の内容 所見 報道内容 政府が仮想通貨を暗号資産と…

敵対的TOBは悪く無いが、伊藤忠のデサントへのTOBは少数株主軽視

伊藤忠商事(以下伊藤忠)によるスポーツ用品大手のデサントに対する株式公開買付(TOB=take-over bid)が成立しました。 伊藤忠はデサントの40%の議決権を確保し、経営陣の体制変更を求めるものと見られています。この伊藤忠によるTOBは、日本で敵対的TOB…

CLO自体が「悪」なのではなく、とにかくリスクを避ける傾向が「悪」

レバレッジド・ローンや、それを証券化したCLO(Collateralized Loan Obligation=ローン担保証券の略)の残高増加が注目されています。特に邦銀が投資家として存在感を示しており、金融庁も邦銀の投資動向に注目しているようです。 上記環境下、日本銀行が…

みずほの2019年3月期業績下方修正は「前向きではない」という事実

みずほフィナンシャルグループ(みずほFG)が2019年3月期の業績予想を引き下げました。 主な要因は勘定系システムや店舗の減損処理と債券・デリバティブの処理です。 みずほの今回の業績下方修正は何を示しているのかについて、今回は考察していきましょう。…

日本のリース会計基準変更は一部の不動産マーケットには逆風も

日本の会計基準を策定している企業会計基準委員会がリース取引の資産計上について見直しを検討していることが報道されています。 同様の見直しがなされているIFRS(国際会計基準)等では、リース取引に不動産の賃借が含まれることになっています。 日本の会…

デジタル法定通貨が簡単には実現しない訳

日本銀行の雨宮副総裁が現時点ではデジタル通貨の発行計画がないことを衆議院の予算委員会で述べたと報道されています。 なぜ、日本銀行はデジタル通貨を発行しないのでしょうか。日本政府がキャッシュレス化を進めている中で、デジタル通貨を中央銀行が発行…

三井住友銀行の一般職廃止は不可逆であり時代の転換点~RPAのインパクト~

三井住友銀行が一般職と総合職を統合するとの報道がなされています。 一般職を廃止する動きは銀行のみならず他業界でも行われてきましたが、銀行業界では業績が厳しいこともあり、人事制度の変更が今後相次ぐ可能性があります。 今回は一般職と総合職の統合…