金融政策
2023年が始まりました。 街中には昨年と比べて人が溢れており、デパートも神社も混んでいたように思うのは筆者だけでしょうか。 昨年は戦争とインフレの年でしたが、今年はどのような年になるのでしょうか。 物価が次々と上昇しているのは生活の中で実感して…
日本銀行 (日銀) 2022年度上半期 (2022年4~9月) 決算が発表されました。ニュースで、日銀が保有する国債で 8,749億円の含み損が発生していることがクローズアップされていたことを記憶している方もいらっしゃるのではないでしょうか。そして、日銀はサプライ…
円安が進んでいます。 ドル円で150円になると2022年の始めに予想した人がどれだけ存在したでしょうか。 円安が進む中で、「投機」という用語を近時は毎日のように聞くようになりました。 以下は報道された要人の発言です。 2022年9月22日、岸田首相:「為替…
2022年10月20日の外国為替市場でドル円相場は32年ぶりに1ドル=150円台の円安水準に下落しました。 10月21日の海外為替市場では円相場が1ドル=152円台近くまで下げたところで、政府・日銀は円買い・ドル売りの為替介入を再び実施し、直後に円は1ドル=144円台…
岸田首相が9月22日、米ニューヨーク証券取引所内で講演し、日本市場への投資を呼びかけました。 日本のマスコミでは、貯蓄から投資への流れを後押しするため、日本の個人投資家を対象にした優遇税制「NISA」を恒久化する意向を表明したと取り上げられていま…
金融庁は2022事務年度(2022年7月~2023年6月)の金融行政方針を発表しました。 「貯蓄から投資へ」の流れを加速させるため、少額投資非課税制度(NISA)の恒久化を含め制度を抜本的に拡充し、金融リテラシーの底上げへ国家戦略として金融教育を推進する体制…
2022年8月26日の米株式市場は急反落しました。ダウ平均の下げ幅は1,000ドル超となりました。 この要因は、連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長による発言です。パウエル議長は、経済シンポジウムの「ジャクソンホール会議」の講演で利上げを継続し、イ…
総務省が発表した2022年5月の消費者物価指数(CPI)は、総合指数が前年同月比+2.5%となりました。そして、生鮮食品を除いた消費者物価指数は前年同月比+2.1%となり9ヵ月連続で上昇し、日本銀行が目指している+2%の水準を2ヵ月連続で上回りました。 様々…
日本銀行(日銀)が2021年度(2022年3月期)決算を発表しました。 コロナ禍において日銀の決算はどのようになっているのでしょうか。 日銀の決算については、あまり話題に上ることはありません。実質的に国と一体であるだけに、利益が出てもあまり意味はない…
円安が止まりません。 ご承知の通り、1ドル130円を突破するのは約20年ぶりの円安水準です。 円安が加速する一方で、昨年後半に入ってからは物価の上昇が続いています。 ガソリン、電気代、都市ガス代のような生活に関わるコストが上昇しているだけでなく、食…
インフレという言葉がここまで様々な媒体に掲載されることを3年前に想定していた人は極めて少ないでしょう。コロナ感染症拡大が始まった際にも、インフレを意識していた人は少なかったはずです。 ところが、今や先進国のインフレ率は、数十年ぶりの高い上昇…
コロナ禍は、我々に様々な影響を与えてきました。 リアルで人と会うことが減り、飲み会は激減し、海外旅行は行けなくなりました。そして、通勤用に準備していた様々なことが減ったり、日本全体ではお金を使わなくなりました。 その結果は、地域金融機関に対…
三菱UFJ銀行にマイナス金利が適用されたとの報道が少し話題となっているようです。 その理由は、今まで「マイナス金利が適用されていなかった」ことが意外だったからでしょう。 しかし、ここで注意すべきことがあります。 マイナス金利の適用とはどのような…
金融庁は、今年8度のシステム障害を起こしたみずほ銀とみずほFGに業務改善命令を出しました。そして、2022年1月17日までに再発防止等の改善計画を提出するよう求めました。 一方、みずほFGは同日、今回の問題における責任をとってみずほFG社長とみずほ銀行頭…
西村経済再生担当大臣が酒類の提供停止を拒む飲食店に対して、取引する金融機関から応じるよう働きかけてもらう方針だと発言し、後に釈明・撤回しました。 この方針の主旨は「真面目に取り組んでいる事業者との『不公平感の解消』のためだ」と説明されていま…
バーゼル銀行監督委員会(バーゼル委員会、Basle Committee on Banking Supervision(BCBS))が、銀行によるビットコインなどの仮想通貨(暗号資産)の保有を規制する案を公表しました。 規制案が発表された際には、仮想通貨が一時的に上昇したと報道されま…
ガジェット通信に筆者の記事が掲載されました。 ご興味がございましたら是非ご覧ください。 getnews.jp
日本人は「貯蓄好き」というのが一般的なイメージなのではないでしょうか。 日本人は将来不安の影響で、消費をせずに貯蓄しているから景気が思わしくない、というような言説を聞いたこともあるでしょう。 今回は、日本人の貯蓄率について、少し焦点を当てて…
日経平均株価が30年ぶりに3万円台を回復しました。 一方で、コロナ禍において企業業績は厳しく、株価がバブルなのではないかとの意見も聞かれるところです。 今回は、端的に「株価はバブルなのか」について簡単に考察してみたいと思います。 バブルとは 株価…
日経平均株価が約30年ぶりに3万円台を回復し、ビットコインが5万ドルを突破する等、資産運用への関心が高まっています。これは日本のみならず、世界各国において起きていることのようです。 2000年代に入ってから、日本は株主を重視する政策を展開し、世界の…
2020年においては、新型コロナウィルスの感染拡大に伴う世界的な株価暴落は様々な投資家のみならず、政治家に対して大きな影響を与えました。あのような株価暴落時には、過去から「空売りを規制すべきだ」という意見が出されることがありました。 そして、20…
日本銀行(日銀)が2020年上半期の決算を発表しました。決算では日銀が購入したETFの簿価が約35兆円に達していることが判明し、日銀が日本企業の最大株主になっているのではないかと報道されています。 日銀が最大の株主となっている点については、モノ言わ…
(出所 日本銀行金融研究所貨幣博物館Webサイト) 日本銀行(日銀)が2020年上半期の決算を発表しました。 コロナ禍における日銀の決算はどのような状況にあるのでしょうか。 コロナの影響により株価が急落した際には、日銀の債務超過まで心配されていました…
金融庁が「事業者を支える融資・再生実務のあり方に関する研究会」の第1回会合を開催しました。 現在、担保は不動産(有形資産)などの個別資産が中心だが、ノウハウや顧客基盤などの無形資産を含む「事業全体の価値」を包括的に担保とする仕組みの導入を目…
日本銀行(日銀)が金融システムレポートを発表しました。 このレポートは、⾦融システムの安定性を評価するとともに、安定確保に向けた課題について関係者とのコミュニケーションを深めることを⽬的として、年 2 回公表されているものです。 今回(2020年10…
中央銀行デジタル通貨(CBDC)についての動きが各国で出てきています。 そのCBDCをめぐる動きでは、非常に重要な方針が、日銀総裁の発言および日銀のWebサイトで発表されました。 この方針次第では、民間の銀行の存続すら脅かされる可能性があったため、発表…
金融庁が2020年10月7日開催の金融審議会「銀行制度等ワーキング・グループ」で、銀行規制の緩和案を示しました。 報道で最も触れられているのは、銀行子会社が地域経済の活性化を目的とした会社に100%まで出資することを認める規制緩和案でしょう。コロナ禍…
家計の手元資金が余剰になっています。 日本銀行(日銀)は資金循環統計として四半期ごとに各部門の資金過不足を公表しています。 今回は、コロナ禍において、この資金過不足がどのような状況になっているかを確認しましょう。 少しは、コロナ禍における政策…
自民党総裁選への出馬を表明している菅官房長官が、地方銀行(地銀)について「再編も一つの選択肢になる」と発言し注目されています。 菅官房長官は、地銀は「将来的には数が多すぎる」とも発言しています。 そこで、素朴な疑問が沸きます。 確かに地銀は本…
金融庁が「令和2事務年度 金融行政方針」を発表しました。 タイトルは「コロナと戦い、コロナ後の新しい社会を築く」です。 金融行政方針は、金融庁が今後1年で取り組む重点施策を盛り込んだものであり、金融行政の方向性について非常に参考になるものです…