銀行員のための教科書

これからの時代に必要な金融知識と考え方を。

企業分析

グラミン銀行の日本進出~「理想だけではビジネスは持続しない」という懸念も~

(画像と本文は関係ありません) マイクロファイナンスで有名なグラミン銀行が日本での事業を開始しました。 バングラデシュで創業したグラミン銀行は、同行と創業者がノーベル平和賞を受賞し、一躍有名となりましたが、その特徴は貧困者への融資を用いて自…

スルガ銀行の創業家会長退任~創業家の影響排除は困難という現実と統合の考察~

(写真と本文は関係ありません) スルガ銀行の創業家会長が辞任するとの報道がなされました。 30年間にわたりトップを務め、スルガ銀行をガバナンス不全に陥らせた責任を取るということのようです。 では、スルガ銀行は新たに生まれ変われるのでしょうか。スル…

ジャパンネット銀行の住宅ローン参入にかかる裏の理由

ヤフー傘下のジャパンネット銀行が住宅ローンに参入すると報道されています。 新たな新業務参入には、ヤフーが持つビッグデータ解析技術を活用し、将来的にはAIを審査に活用するとされています。 一方で、住宅ローンは金利の低下が激しく、住宅ローンから撤…

スルガ銀行の現在の株価は投資のチャンスである可能性も

スルガ銀行のシェアハウス「かぼちゃの馬車」問題から始まった不適切融資に関する問題が連日報道されています。 直近ではスルガ銀行の不適切融資が1兆円に迫るとされており、8月22日には株価がストップ安となりました。 今回は、このスルガ銀行の不適切融資…

RIZAPの成長は岐路に立っている可能性も~2019年3月期1Q決算~

(写真と本文は関係ありません) RIZAPグループの2019年3月期第1四半期決算が発表されました。 業績としては大幅増収ながら、利益は赤字に転落しています。 筆者は近年はPIZAPグループの決算に注目しています。 RIZAPグループは印象に残る広告戦略を使い知名…

大塚家具の2018年6月(中間期)決算は更なる苦境を浮き彫りに

大塚家具の2018年12月期中間決算(1~6月)が発表されました。 一言でいえば「業績の底入れは見えていない」ということになります。 今回は、注目されている大塚家具の2018年度中間決算について確認しましょう。 決算概要 現預金および投資有価証券の推移 キ…

Tesla(テスラ)2018年2Q決算は本当に改善しているのか

Elon Musk(イーロン・マスク)氏率いるTesla,inc.(テスラ)が第2Qの決算を発表しました。 第1Qの決算では、会見対応のまずさや業績不振が伝えられていましたが、第2Qでは業績改善の見通しを受けて株価も上昇しました。 今回は、このTeslaの決算について、…

大塚家具の資本増強・経営再建はまだまだ紆余曲折があるのでは

経営不振に陥っている大塚家具が資本提携を含む経営再建策を検討していることが報道されています。 大塚家具に資本注入が必要なのは事実ですが、現預金が尽きかけているであろう時期まで何ら発表がなかったということは重要な意味を持っています。 すなわち…

三菱UFJ信託の融資撤退は興味深いがリスクも

MUFG傘下の三菱UFJ信託銀行が融資から撤退するとの報道がなされました。 法人向け貸出は2018年4月に三菱UFJ銀行に統合されましたが、今回は個人向けローン(アパートローン)についても移管するとされています。 この動き自体は全く違和感がありません。 MUF…

RIZAPの成長はグレー~会計とキャッシュの話~

RIZAPグループが注目を浴びています。 直近では、札幌証券取引所のアンビシャス市場(新興企業向け株式市場)の取引95%程度がRIZAP一社で占められているという記事が報道されていました。 確かにRlZAPグループは規模も大きくなり、凄まじい勢いで成長していま…

島根銀行は近未来の他行の姿か、ただの周回遅れか~2018年3月期決算~

島根銀行の業績が苦戦しています。 金融庁が島根銀行に業務改善命令を出すとも報道されています。しかも、業務改善命令は、法令違反ではく経営再建に関するものとされています。これは異例のことです。 島根銀行の経営状態はどのようになっているのでしょう…

池田泉州銀行の運用失敗は地銀共通の問題~2018年3月決算分析~

地方銀行(地銀)の苦境がマスコミで報道されています。 今回は大手地銀の池田泉州銀行の決算について見ていくことにしましょう。 地銀の置かれている状況が理解出来るのではないかと思います。 2018年3月期単体決算の概要 単体決算のポイント 池田泉州銀行の…

全国地方銀行協会(地銀協)加盟行の2018年3月期決算について

全国地方銀行協会(地銀協)から加盟地方銀行(64行)の2018年3月期決算についての概要が発表されました。 マスコミ報道等では、地方銀行(地銀)の業況は厳しさが加速しているとされています。 今回は第一地銀の2018年3月期決算状況について考察します。 全…

RIZAPは投資家にコミットしていけるのか(2018年3月期決算分析)

(※画像は本文とは関係ありません) RIZAPグループの拡大が続いています。 表面上好調な決算に加え、カルビーの会長だった松本氏を代表取締役COOに迎えることを発表し、さらに350億円強の増資も実施することになりました。 RIZAPグループは、2012年3月期決算…

TBSに対して物言う株主が提案をする背景

東京放送ホールディングス(TBS)と英国投資家アセット・バリュー・インベスターズ(AVI)との間で株主提案をめぐっての対立が続いています。 なぜ、TBSは物言う株主・アクディビストに狙われているのでしょうか。 今回はTBSが株主提案を受けている背景につ…

テスラ(Tesla)の決算(2018年1Q)を冷静に見る

Elon Musk(イーロン・マスク)氏率いるTesla,inc.(テスラ)について、先日の決算会見対応のまずさや業績不振が伝えられています。 先日、Teslaの展示をみましたが、かなりのスタイルの良さでした。Musk氏のカリスマ性とTeslaという企業自体の先進性もあり…

みずほFGの2018年3月期決算はこれだけ押さえておけば良し

メガバンクの2018年3月決算が出揃いました。 メガバンクの決算が苦戦していることは皆様も報道でご承知かもしれません。 今回はメガバンクの中で最も収益確保に苦戦しているみずほFGの決算内容を確認します。 みずほFGの決算については、中核である銀行ビジ…

スルガ銀行の決算は冷静に見るべき ~2018年3月期決算のポイント~

シェアハウス業者スマートデイズ関連融資問題で注目を浴びているスルガ銀行が2018年3月期の決算を発表しました。 同時に発表された危機管理委員会の調査内容はマスコミに取り上げられていますが、一方で、スルガ銀行が発表した決算自体についてはあまり報道…

【速報】結構やばいスルガ銀行~シェアハウス問題の内部調査結果等~

スマートデイズ等シェアハウス業者に関係する融資問題で渦中にあるスルガ銀行が、自行が設置した危機管理委員会の調査結果等を発表しました。 内容は事前に報道されていたものがほとんどではありますが、今回新たに分かった事実もあります。 今回はスルガ銀…

限界に近づく大塚家具 ~2018年12月期1Q決算のポイント~

大塚家具が2018年12月期1Q(2018年1~3月)の決算を発表しました。 非常に注目すべき内容となっていますので、今回は大塚家具の1Q決算について考察します。 決算概要 大塚家具の最大の問題点は資金繰り 今後の想定 決算概要 大塚家具の決算概要については以…

「やりすぎた」スルガ銀行にこれから起こること

スルガ銀行がスマートデイズ(シェアハウスかぼちゃの馬車運営企業)問題で揺れています。 スルガ銀行はこのスマートデイズの投資主(オーナー)に対する貸出の大部分を担っており、この融資の経緯についても問題視されています。 今回は、スルガ銀行の現状…

みずほFGの採用半減というニュース自体は「価値無し」

みずほFGが採用を半減することが報道されています。 この動向を報道各社は「銀行の収益が苦境に置かれていることが背景にあり、今後、銀行は構造改革が必要となり人員・店舗等が大幅に削減される」との論調で報道しています。 今回の記事では、みずほFGの新…

ソフトバンク・ビジョン・ファンド(SoftBank Vision Fund)のビジネスモデル及び会計処理に関する考察

ソフトバンクグループが「SoftBank Vision Fund ビジネスモデルと会計処理」を2018年2月に発表しました。 筆者としては、銀行員や一般の投資家にとっても当該資料を一読しておくことは勉強になること、また当該発表はIRの面からみても面白い取り組みだと考え…

KDDIのアセットマネジメント業参入で得をするのは大和証券

KDDIが大和証券グループ本社と組んでアセットマネジメントを設立すると発表しました。 方向性は面白いとは思いますが、筆者はこの合弁会社設立で利益を得るのは大和証券側だと考えています。おそらくKDDI側からみると収益ではかなり苦戦するでしょう。 今回…

2017年決算にみる大塚家具の「カウントダウン」

(画像と本文は関係ありません) 大塚家具の2017年12月期の決算が発表されました。 大塚家具は資金繰り倒産の危機に瀕していると筆者は認識しています。 今回の記事では大塚家具の2017年12月決算について概要を確認すると共に、今後の動向について考察します…

メタップスの事例に学ぶ仮想通貨の会計処理

メタップスの2018年8月期第1四半期決算の会計処理が話題となっています。 これは端的にいえば、ICO (イニシャル·コイン·オファリング、仮想通貨技術を使った資金調達)の会計処理をどうすべきか、という問題です。 今回の記事ではこの問題について考察します…

朝日新聞社が潰れる日は来るのか~不況業種が生き残っている事例~

近年、新聞社の業績が悪化しています。 マスメディアは存在しなければ国・政府にとって都合の良い一方的な情報しか国民に伝えられず、国・政府が国民を思うがままに支配することになってしまいます。 民主主義国家としては、マスメディアの存在は必要といっ…

業績不振の大塚家具にこれから起きること~企業分析の視点~

家具販売大手の大塚家具の業績が低迷しています。 大塚家具は、父娘間での経営権の争いで話題となりました。 現社長が実権を握りビジネスモデル改革をしてきているものの現段階では結果が出るどころが、業績が悪化しているという報道を目にした方もいらっし…

レオパレス21は視聴者の敵となって「終了」するのか

(写真と本文は関係ありません) 2017年12月26日放送のガイアの夜明けにおいてレオパレス21 (以下レオパレス)が取り上げられました。 この番組ではレオパレスのアパートオーナーに対する強引な営業や対応が放送されています。 内容としては、アパート経営のト…

RIZAPの事例に学ぶ、決算分析は究極的にはキャッシュフローを見るべき

先日、久しぶりに再会した知人がげっそりと痩せておりました。 頬がこけており、大病をしたのかと考えていましたら、「RIZAPに通って痩せたのであって、病気ではない」と知人から言われました。久しぶりに会う人が、「同情したような、でも聞けないような、…