銀行員のための教科書

これからの時代に必要な金融知識と考え方を。

企業分析

コロワイドに大戸屋を買収している余裕は無いという事実

焼き肉チェーンの「牛角」等を展開する外食大手のコロワイドが、定食チェーンの大戸屋ホールディングスを2020年9月に買収しました。 この買収劇は敵対的買収として話題にもなりましたが、大戸屋は赤字です。 コロナ禍の中で、コロワイド自体の業績はどのよう…

旅行業界最大手JTBすら急激なリストラに追い込まれるコロナの怖ろしさ

旅行業界最大手のJTBが2020年4~9月の決算を発表しました。 中間決算は驚くほどの巨額赤字となり、今年度の経常損益が過去最大の1,000億円の赤字となる見通しも公表しています。 加えて、早期退職の拡充等によって国内外で全社員の20%程度に当たる6,500人を…

「いきなり!ステーキ」は生き残れるのか~2020年12月期3Q決算~

「いきなり!ステーキ」を運営するペッパーフードサービスが2020年12月期3Qの決算を発表しました。 一時期はかなりの人気を誇り急激な成長を遂げてきた「いきなり!ステーキ」は、新型コロナウィルス感染症拡大前から業績不調に陥っていました。 コロナ禍に…

3メガバンク単体の2021年3月期2Q決算比較~三菱UFJ銀行の課題が目立つ決算~

メガバンクの2021年3月期2Q(4~9月)が出そろいました。 今やメガバンクは、証券会社やカード会社、消費者金融、信託銀行等を傘下に収めており、単純に銀行とは言い切れません。各社戦略にも差があり、メガバンクで単純な比較を行うのは難しくなりました。 …

MUFGの2020年4~9月決算は、マーケット(市場)に助けられたという事実

邦銀最大手のMUFG(三菱UFJフィナンシャル・グループ)が2020年4~9月の決算を発表しました。 コロナ禍の影響を受けているものの、冷静に見て数字は悪くはないでしょう。 今回はMUFGの2021年3月期2Q決算を簡単に見ていきたいと思います。 決算概要 MUFGの決…

KNT-CTHD(近畿日本ツーリスト)の決算から見る旅行会社の苦境

近畿日本ツーリスト、クラブツーリズム等を展開する大手旅行会社KNT-CTホールディングスが2021年3月期2Q(4~9月)の決算を発表しました。 コロナ禍において旅行会社の業績が苦戦するのは避けられないことではあるものの、KNT-CTホールディングスの決算状況…

楽待不動産投資新聞に『レオパレスなぜ救済? 米投資ファンドが狙う「相乗効果」の脅威』を寄稿しました

今回は、レオパレス21にフォートレスが投資した理由について、少し深堀してみました。 改めて考えると、なぜフォートレスというソフトバンクG傘下の米投資会社は、レオパレス21に投資したのでしょうか。 レオパレス21は、社会の敵といっても良いぐらいに報道…

ユナイテッドアローズの2021年3月期2Q決算から見るセレクトショップの今後

コロナ影響で様々な業種の業績が悪化しています。 特に影響を受けているのはコロナ7業種と言われている「陸運、小売、宿泊、飲食、生活関連、娯楽、医療福祉」です。人の移動・集客を商売の前提としている業種が苦戦していることになります。 そして、テレワ…

藤田観光の2020年度3Q決算は、財務的には崖っぷちの状態に

(写真出所 藤田観光Webサイト) ホテル椿山荘東京を運営する藤田観光が2020年12月期3Q(1~9月)決算を発表しました。 コロナ禍において、ホテルは各社とも非常に厳しい状況にありますが、藤田観光も同様です。 藤田観光は大幅な赤字によって財務体質がかな…

JR北海道の2021年3月期2Q決算は、深刻な企業存続の問題を浮き彫りに

コロナ禍の中、北海道旅客鉄道(JR北海道)が大幅な赤字を計上しました。 JR北海道が2020年11月6日に発表した2021年3月期2Q(4~9月)の連結決算は、最終赤字が149億円(前年同期は▲3.9億円)に拡大しています。 売上高、赤字幅は過去最低です。そのような中…

ANAは生き残れるのか?

ANAホールディングス(ANA)が、2021年3月期第2四半期決算を発表しました。 ANAはコロナの影響によって大幅な赤字になっています。そして、機体数縮小等のコスト削減策のみならず、人件費削減として賃金カット、他社への出向等の策を打ち出しています。 ANA…

日銀の金融システムレポートに見るコロナ禍での企業資金繰り

日本銀行(日銀)が金融システムレポートを発表しました。 このレポートは、⾦融システムの安定性を評価するとともに、安定確保に向けた課題について関係者とのコミュニケーションを深めることを⽬的として、年 2 回公表されているものです。 今回(2020年10…

ホテル椿山荘東京を運営する藤田観光が追い詰められつつある現実

(写真出所 藤田観光グループ 第88期 中間事業報告) ビジネスホテルを展開し、ホテル椿山荘東京を運営する藤田観光が厳しい経営環境に陥っています。 コロナ禍において、ホテルは各社とも非常に厳しい状況にあります。 今回は、コロナが、ホテル事業を運営…

楽待不動産投資新聞に「投資ファンドが572億円支援、レオパレスは今後どうなる」を寄稿しました

レオパレス21にフォートレスが支援することになりました。 今後のレオパレス21について取り急ぎ考察しています。 宜しければご覧ください。 www.rakumachi.jp https://www.rakumachi.jp/news/column/267361

楽待不動産投資新聞に「118億円の債務超過、レオパレスは破綻するのか」を寄稿しました

楽待不動産投資新聞にレオパレス21の記事を寄稿しました。 決算発表前の記事ではありますが、もし宜しければご覧ください。 www.rakumachi.jp https://www.rakumachi.jp/news/column/267122

コロワイドの大戸屋HD買収は資金繰りに懸念

外食大手のコロワイドが大戸屋ホールディングス(大戸屋HD)への敵対的 TOBを成功させました。ほどんどの経営陣を入れ替え、業績のてこ入れを図るとしています。 コロワイドは買収を重ねることで拡大してきた企業です。このようなやり方もアリでしょう。 しか…

日産自動車の借入に対する政府保証は、日産の信用力棄損を意味する

日産自動車(日産)はゴーン氏の解任劇以降、業績に陰りが見えていたところにコロナ問題が直撃し、厳しい環境が続いています。 その日産に対して、日本政策投資銀行が2020年5月に決めた日産への融資1,800億円のうち、1,300億円に政府保証をつけていたことが…

全国の銀行113行の2019年度決算のポイント

全国銀行協会が、全国銀行(113行)の2019年度決算の状況(単体ベース)を発表しました。 この統計は、銀行の単体決算を集計しているため、全国の銀行「本体」の決算状況をつかむことができます。 今回は、この全国銀行の2019年度決算の状況(単体ベース)に…

みずほと三井住友の2021年3月期決算における不良債権処理比較

みずほFGと三井住友FGの2021年3月期1Q決算が発表されています。 両FGの決算において、コロナ対応での与信関係費用はどのようになっているのでしょう。 今回は、コロナでの不良債権処理を含めた与信関係費用について簡単に確認してみま ょう。 両FGの与信関係…

みずほFGの2020年度1Q決算からコロナの影響を読み解く

みずほFGが2021年3月期第1四半期(1Q)決算を発表しました。 銀行にはコロナの影響によって借入希望が殺到しているとの報道もあります。 みずほの状況はどのようになっているのか、そして、コロナは銀行経営にどのような影響を及ぼしているのか、簡単に見て…

ソフトバンクGの10年間の経営を単純化して評価する

(出所 ソフトバンクグループWebサイト/海援隊旗「 二曳(にびき)」) ソフトバンクグループ(ソフトバンクG)ほど、日本で業績がニュースになる企業も少ないでしょう。 ソフトバンクGは、孫正義氏の投資先企業に対する圧倒的な目利き力で成長してきた投資…

消化仕入というアパレルメーカーと百貨店を壊す商慣習

新型コロナによる休業や営業時間の短縮で、アパレル企業の在庫が過去最高水準まで膨らんでいると報道されています。 この要因は、アパレルメーカーだけの問題ではなく百貨店やショッピングセンターの商慣習にあるとも指摘されています。 今回は、アパレルメ…

在宅勤務の常態化は企業のコスト削減に有効〜富士通の事例〜

富士通が国内全従業員に在宅勤務を推奨することになりました。 これに伴い、オフィスの削減がなされると富士通から発表されています。 今回はこのオフィスの削減に焦点を当て、在宅勤務のコスト削減効果について、簡単に考察してみたいと思います。 新聞記事…

大塚家具の2020年4月期決算について

大塚家具の2020年4月決算が発表されました。 今回は2019年1月~2020年4月までの変則決算となっています。 大塚家具はヤマダ電機の傘下となり生き残りを目指していますが、今回の決算はどのような結果となったのでしょうか。 今回は大塚家具の2020年4月期決算…

レオパレス21の決算と村上氏の増資提案について

レオパレス21が2020年3月期決算を発表しました。 決算内容は減収となり、赤字幅も想定より拡大しました。 赤字拡大の理由については、現在対応中である不備建物の改修費用が膨らんだことに加え、賃貸アパートの入居率が低迷し賃貸収入が減っているためだとし…

日産自動車の10年間の経営を振り返る

日産自動車は2020年3月期決算で6,712億円の最終赤字に転落しました。 約720万台の生産能力を2割削減する方針で、多額の設備の減損損失を計上し、脱・拡大路線の覚悟を示した決算とされています。 では、日産の経営の推移はどうだったのでしょうか。 単年度の…

ソフトバンクGの銀行別借入残高推移はどうなっているのか?

2019年末にみずほフィナンシャルグループ(みずほFG)の「リスク委員会」に一つの企業名が挙がったと報道されています。 みずほFGのリスク委員会は、大局的な観点からグループのリスク管理体制を監督し、取締役会に助言する役割です。それだけに個別企業のリ…

朝日新聞社の2020年3月期決算は新聞事業の存在意義を問う

朝日新聞社が5月27日に2020年3月期決算を発表しました。 新聞発行部数の減少などで減収となり、 本業の収益は大幅に減益となっています。 新聞社の業績はどのような状況なのでしょうか。 業績が悪化している朝日新聞社の業績について速報ベースではあります…

ユナイテッドアローズの資金繰りは大丈夫?~2020年3月期決算~

上場企業のアパレル大手レナウンの民事再生法申請により、次に倒産しそうなアパレル企業はどこかという報道が多くなってきました。 某雑誌では、主要なアパレル上場企業を対象にした「余命」ランキングまで掲載されています。 このランキングは、コロナ禍で…

三陽商会の単独での存続は難しい~2020年2月期決算~

アパレル大手の三陽商会の業績苦戦が続いています。 コロナ禍の中で、百貨店や商業モールは休業となり、売上が急減したアパレル業界は、レナウンが破綻しています。緊急事態宣言が解除されたとしても、コロナの影響が続くと他アパレルも存続できないところが…