銀行員のための教科書

これからの時代に必要な金融知識と考え方を。

企業分析

みずほの2019年3月期業績下方修正は「前向きではない」という事実

みずほフィナンシャルグループ(みずほFG)が2019年3月期の業績予想を引き下げました。 主な要因は勘定系システムや店舗の減損処理と債券・デリバティブの処理です。 みずほの今回の業績下方修正は何を示しているのかについて、今回は考察していきましょう。…

大塚家具2018年12月期決算のポイントと今後の展望~増資は企業存続への最後のチャンス~

大塚家具が2018年12月期の決算を発表しました。 同時に資金調達およびヤマダ電機との業務提携も発表しています。 この資金調達および業務提携で大塚家具の経営は安定するのでしょうか。 今回は大塚家具の2018年12月期決算について確認していきましょう。 大…

スルガ銀行の「資金繰り」という問題(2018年4~12月決算)

スルガ銀行が2019年3月期3Q(2018年4~12月)決算を発表しました。 シェアハウス向け融資に端を発したスルガ銀行の状況はどのようになっているのでしょうか。 今回はスルガ銀行の決算について重要なポイントに絞って見ていきましょう。 決算概要 資金繰り問…

レオパレス21の会社存続のカギは「法人契約」と「不良施工物件がどの程度存在するか」

レオパレス21の業績が赤字に転落しています。 赤字は施工不良問題が要因ですが、テレビ東京「ガイアの夜明け」における告発番組もあり、レオパレス21の企業としての存続に注目が集まっているのではないでしょうか。 今回はレオパレス21が企業として存続でき…

ソフトバンクGがエヌビディア株下落をヘッジしたカラー取引とは?

ソフトバンクグループが2019年3月期3Q(2018年4~12月)決算を発表しました。 この決算では、投資先の株価下落により厳しい決算が予想されていましたが、デリバティブ取引によりある程度損失を回避していたことが発表されました。 今回は、ソフトバンクグル…

MUFGの2019年3月期3Qは市場部門の苦戦が目立つ決算

メガバンク3行の2019年3月期第3四半期決算(2018年4~12月)が出そろいました。 今回は、メガバンク最大手MUFGの第3四半期決算について概要を確認していきましょう。 決算の概要 MUFG決算のポイント(P/L) MUFG決算のポイント(B/S) 所見 決算の概要 まず…

曙ブレーキ工業の金融支援要請の背景は何か

東京証券取引所第1部に上場する自動車部品製造の曙ブレーキ工業(曙ブレーキ)が私的整理の一種である「事業再生ADR」を第三者機関に申請したとの報道がなされています。 今回は曙ブレーキの私的整理要請について考察します。 報道内容 業績状況 資金繰…

昭文社の早期退職者募集~短期的な信用懸念は僅少~

全国各地の道路地図「スーパーマップル」、旅行ガイドブックの「まっぷる」、「震災時帰宅支援マップ」などで知られる昭文社(東証1部)が2019年3月期の業績予想を下方修正し、希望退職を募ると発表しました。 今回は、出版不況の中、昭文社がどのような状況な…

大塚家具の在庫一掃セールの影響について考える

大塚家具が2018年10月に続き11月も増収を確保しました。これは9月下旬から開催している在庫一掃セールの効果です。 大塚家具は、2018年10月に増収に転じるまで15カ月連続で売上が対前年割れとなっていました。 それでは、大塚家具の業績は持ち直したのでしょ…

JR北海道は今後も存続可能か~JR北海道の決算分析~

北海道旅客鉄道(JR北海道)の経営が厳しいと報道されています。 地方は人口減少、過疎化が進み、交通インフラもそれに伴い乗車人数が減少しています。インバウンド等の観光での利用も路線が限定されています。 では、鉄道事業とは、どの程度厳しいのでしょ…

栃木銀行の2019年3月期中間決算は、銀行の有価証券運用の行き詰まりを象徴するもの

北関東の栃木銀行が運用に苦戦しています。 栃木銀行の問題は、規模は違えど地銀に共通するものです。 今回は栃木銀行の2019年3月中間決算について注目していくことにしましょう。 報道内容 栃木銀行の2019年3月期2Q決算 所見 報道内容 まずは概要をつかむた…

福島銀行の2019年3月期中間決算は更に追い込まれた印象

(写真と本文は関係ありません) 金融庁から、法令順守違反に対する行政処分ではなく、収益力の改善を求める業務改善命令を出された福島銀行の2019年3月期中間決算が発表されています。 福島銀行は、競合先である東邦銀行の元役員を経営トップに迎えて収益改善…

島根銀行2019年3月期中間決算は苦戦が続く~持続可能かは疑問~

(写真は本文とは関係ありません) 島根銀行が業績の立て直しに苦戦しています。 中間決算としてもコア業務純益(債券売買益を除いた本業収益)では2期連続の赤字となりました。島根銀行に対しては本業収益の低迷を理由に金融庁が業務改善命令を検討している…

TATERUの2018年度3Q決算分析~資金繰り問題が発生する可能性も~

TATERUという企業をご存知でしょうか。 スマートデイズのシェアハウス問題では、購入希望者の預金残高が水増しされる等の事象が発生し、その改竄された資料を基に、スルガ銀行からオーナーへの融資が実行されました。 TATERUでも同様の問題があったことが発…

RIZAPの問題点が浮き彫りに~2019年3月期中間決算~

RIZAPが2019年3月期中間決算を発表しました。 売上高は大幅増収となりましたが、営業損益以下赤字に転落しました。 これは突然の赤字転落と言えるでしょう。 今回は、RIZAPの2019年3月期中間決算について確認しましょう。 報道内容 決算のポイント 報道内容 …

大塚家具の2018年12月期3Q 決算内容

大塚家具が2018年12月期3Qの決算を発表しました。 今回は速報として、大塚家具の2018年12月期3Q決算についてポイントを確認しましょう。 決算概要 大塚家具の決算ポイント 所見 決算概要 大塚家具の決算概要については、東京商工リサーチのリポートがまとま…

スルガ銀行の2019年3月期中間決算で予想されること

スルガ銀行の2019年3月期中間決算が大幅な赤字となることが報じられています。 赤字の幅は大きいですが、現時点では十分な自己資本があるため、銀行の自己資本比率規制はクリアしています。 しかし、なぜスルガ銀行が不良債権(この用語の使用が適切かは悩ま…

ソフトバンクグループの2019年3月期中間決算を簡単に語る

ソフトバンクグループの2019年3月期中間決算が発表されました。 内容は大幅な増益となっています。その主な要因はソフトバンク・ビジョン・ファンドによるものです。 今回はソフトバンクグループの決算を簡単に確認していきましょう。 決算概要 SVF事業の内…

大塚家具の在庫一掃SALEの評価方法とSALEにおける狙い

大塚家具は、在庫品や店頭展示品の入替えのため、通常販売価格の最大80%オフという在庫一掃SALEを実施しています。セールは9月下旬から、全国12店で始めており、当初の10月28日までの予定を11月25日まで延長しています。 この在庫一掃SALEにより2018年10月…

Amazon.comの2018年3Q決算は「期待外れ」なのか

Amazon.com(以下Amazon)の株価急落がニュースとなっています。 2018年10月26日には株価が約8%下げ、時価総額が米マイクロソフトに逆転され米国3位になりました。 この株価はAmazonが発表した2018年12月期第3Qの決算の影響とされています。 今回はAmazonの…

KYBの免震不正問題は経営の屋台骨を揺るがす可能性あり

油圧機器メーカーのKYBが免震装置の検査データ改ざん、不適合製品の出荷を行っていたと発表しました。 本件は、以前騒ぎになった東洋ゴム工業が起こした免震ゴム不正事象と恐ろしいほどよく似ています。東洋ゴム工業は売上高のごくわずかを占める事業で巨額…

TKPと大塚家具の資本提携と、大塚家具の今後に起こる可能性があること

貸会議室大手のティーケーピー(TKP)の中間決算が発表されました。 TKPは大塚家具と資本提携を行ったことをご存知の方もいらっしゃるでしょう。 TKPはこの中間決算で大塚家具の株式の減損損失を計上し、最終減益となりました。そして、中間決算を受けて2018…

米シアーズ(Sears Holdings)の破綻報道は、米国小売破綻ドミノの前触れの可能性

(写真は旧シアーズ・タワー/現在は名称変更) 米小売大手シアーズ(Sears Holdings Corporation)が米連保破産法11条(いわゆるチャプターイレブン≒日本における民事再生法)を申請すると報道されています。 一時期は通信販売で成功し、世界最大の百貨店(…

三陽商会の早期退職者募集は従業員の役割を考えるきっかけとすべきでは?

アパレルの雄だった三陽商会の業績不振が続いています。 バーバリーブランドを失ってから業績は低迷を続けており、今回、3度目の早期退職者募集を行うと発表しました。 今回は三陽商会の状況について確認していくことにしましょう。 報道記事 三陽商会の従業…

グラミン銀行の日本進出~「理想だけではビジネスは持続しない」という懸念も~

(画像と本文は関係ありません) マイクロファイナンスで有名なグラミン銀行が日本での事業を開始しました。 バングラデシュで創業したグラミン銀行は、同行と創業者がノーベル平和賞を受賞し、一躍有名となりましたが、その特徴は貧困者への融資を用いて自…

スルガ銀行の創業家会長退任~創業家の影響排除は困難という現実と統合の考察~

(写真と本文は関係ありません) スルガ銀行の創業家会長が辞任するとの報道がなされました。 30年間にわたりトップを務め、スルガ銀行をガバナンス不全に陥らせた責任を取るということのようです。 では、スルガ銀行は新たに生まれ変われるのでしょうか。スル…

ジャパンネット銀行の住宅ローン参入にかかる裏の理由

ヤフー傘下のジャパンネット銀行が住宅ローンに参入すると報道されています。 新たな新業務参入には、ヤフーが持つビッグデータ解析技術を活用し、将来的にはAIを審査に活用するとされています。 一方で、住宅ローンは金利の低下が激しく、住宅ローンから撤…

スルガ銀行の現在の株価は投資のチャンスである可能性も

スルガ銀行のシェアハウス「かぼちゃの馬車」問題から始まった不適切融資に関する問題が連日報道されています。 直近ではスルガ銀行の不適切融資が1兆円に迫るとされており、8月22日には株価がストップ安となりました。 今回は、このスルガ銀行の不適切融資…

RIZAPの成長は岐路に立っている可能性も~2019年3月期1Q決算~

(写真と本文は関係ありません) RIZAPグループの2019年3月期第1四半期決算が発表されました。 業績としては大幅増収ながら、利益は赤字に転落しています。 筆者は近年はPIZAPグループの決算に注目しています。 RIZAPグループは印象に残る広告戦略を使い知名…

大塚家具の2018年6月(中間期)決算は更なる苦境を浮き彫りに

大塚家具の2018年12月期中間決算(1~6月)が発表されました。 一言でいえば「業績の底入れは見えていない」ということになります。 今回は、注目されている大塚家具の2018年度中間決算について確認しましょう。 決算概要 現預金および投資有価証券の推移 キ…