銀行員のための教科書

これからの時代に必要な金融知識と考え方を。

確定拠出年金

老後のために2,000万円を貯めることは実現可能か?

金融庁の審議会が発表した報告書が、老後に公的年金だけでは足りず30年間で2,000万円必要と指摘したところ、様々な批判を浴びたことは記憶に新しいところでしょう。 しかし、筆者は公的年金だけで老後を生活していくのは難しいのではないかと考えています。…

確定拠出年金(DC)への掛金拠出可能期間延長は早急に実施を

確定拠出年金(DC)への掛金拠出可能期間を延長することを厚労省が検討しているとの報道がなされました。 今回は、このDCの掛金を払い込める期間を延長することについて考察していきます。 報道内容 確定拠出年金(DC)とは 確定拠出年金(DC)の掛金拠出期間延長 …

【余話】 確定拠出年金の日経新聞報道について思うこと~株高はDC導入の追い風ではない~

本日の日経新聞に確定拠出年金についての記事が掲載されておりました。 筆者としては、確定拠出年金の記事で少々問題がある論調であると思う記事を見ることがあります。 当該記事も同様でした。 今回は、この確定拠出年金に関する記事内容の問題について記載…

個人型確定拠出年金(iDeCo)のデフォルト商品を投信とする流れ

りそな等が、個人型確定拠出年金(iDeCo)の基本(デフォルト)商品を投資信託(投信)にする方針との報道がありました。 これは非常に面白い取組です。 今回はiDeCoのデフォルト商品をなぜ投信とするのか、その背景について考察します。 記事 りそなのプレスリリ…

個人型確定拠出年金(iDeCo)の銀行窓販解禁について

一部報道で、個人型確定拠出年金(iDeCo)の銀行窓販解禁が報道されました。 2018年4月20日に厚生労働省が社会保障審議会企業年金部会を開催し議論をした後、2018年度中に関連規制の改正を目指すとされています。 今回はこのiDeCoの銀行窓販解禁について確認し…

リスク分担型企業年金という選択肢

第3の企業年金といわれるリスク分担型企業年金が徐々に広がる兆しが出てきました。 年金の用語は聞きなれないものが多く、制度も分かりにくいものが多いと思われます。 そこで、今回の記事ではリスク分担型企業年金がどのようなものであるのかについて確認し…

転職を阻害する退職金・年金の問題点

前回の記事ではブラックな職場を改善する処方箋には雇用の流動化=転職の容易化があるとの記事を書きました。 www.financepensionrealestate.work ただし、現在の環境は決して転職が容易というものではないでしょう。 20歳~30歳台の時はまだしも年齢が上が…

企業は個人型DCではなく企業型DCを導入した方が「お得」

企業型確定拠出年金(DC)の加入者数は2017年8月末時点で632万人(厚生労働省ホームページ)となっており順調に拡大してきました。 制度(規約)数は5,564件とこちらも着実に増加しています。 企業型DCは転職者の脱退一時金やDC資産を受け入れるための制度と…

iDeCoを銀行が積極的にセールスしない理由とは

2017年1月から個人型DC(iDeCo)の対象者が拡大しました。 これによりiDeCoの普及拡大が見込まれています。 一方で銀行の店頭ではiDeCoの積極的なセールスは行われていないのが現状です。 今回はなぜiDeCoを銀行があまりセールスをしないのか考察します…

退職給付費用を理解するポイント

前回まで退職給付会計、退職給付債務について説明してきました。 今回は退職給付費用について解説します。 退職給付費用とは 退職給付費用にかかる用語 勤務費用 利息費用 期待運用収益 過去勤務費用 数理計算上の差異 退職給付費用のポイント 退職給付費用…

DCの運用改善に関する改正法の影響

2016年6月に確定拠出年金法等の一部を改正する法律が交付されました(施行日は公布より2年以内)。 この法改正により金融機関においても営業のチャンスとなる点、留意すべき点等が出てきています。 今回はDC法改正による金融機関への影響について考察…

日本最強の運用商品は確定拠出年金(DC)

今回は、日本において資産運用といえば最初の選択肢はこれしかないと自信をもって言える確定拠出年金(DC)についてまとめました。 日本の年金制度について 確定給付企業年金(DB)と確定拠出年金(DC)の違い 個人型と企業型DCの相違点 個人型DC 企業型DC D…