銀行員のための教科書

これからの時代に必要な金融知識と考え方を。

不動産

インドへの投資のポイント~特に不動産投資は困難~

インドは12億人超の人口を抱え、世界第2位の人口大国でありアジア3位の経済大国です。そして、人口の約半分が25歳以下という非常に「若い国」でもあります。 今後、人口増加のみならず、経済もさらに発展するものと見られており、未来の巨大市場です。 その…

地銀の収益底上げの有効策は店舗等の外部賃貸を可能とする規制緩和

全国地方銀行協会(地銀協)が2018年の規制改革要望を発表しました。 この中には、銀行業界が近時要望している不動産賃貸の緩和が含まれています。 直近では、店舗跡地の再開発等を検討するMUFGと三菱地所の合弁会社設立も報道されました。 収益力が低下してき…

地銀の悲願は不動産仲介業への参入

全国地方銀行協会(地銀協)が2018年の規制改革要望を発表しました。 この中に地銀が長年にわたって要望している新規参入業務があります。 地銀の本音では、この業務しか新規参入を要望していないのではないかと筆者は思うぐらいです。 その業務とは、不動産売…

MUFGと三菱地所の合弁会社設立は銀行の不動産賃貸緩和を見据えた動き

三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)が三菱地所と駅前の再開発等を行う新会社を設立すると報道されています。 銀行は不動産についても厳しい規制があり、駅前の店舗等の好立地物件も有効には活用できていません。MUFGはどのような狙いを持って新会社を設…

東京都が検討する分譲マンションの建替え促進は非常に有用では?

日本は、戦後の住宅不足の時代から高度成長期に至るまで、大量の集合住宅を建築してきました。最初に建てられた都心の分譲集合住宅(いわゆるアパート・マンション)は1953年築とされています。この蓄積されてきた分譲マンションは老朽化が進展してきています…

日本および世界の商業不動産投資の概括~2018年上半期~

JLL(Jones Lang LaSalle)が2018年上半期における商業用不動産投資に関するレポートを発表しました。 日本及び世界の商業不動産投資の動向の概要がつかめます。 不動産については、足元では米国の利上げもあり、先行きが不透明になってきている感があります…

不動産M&Aの簡単なメリット・デメリット比較

この数年、不動産M&Aという用語を聞くことが多くなってきました。 不動産M&Aが増加する背景はどのようなものでしょうか。 今回は、不動産M&Aについて考察します。 不動産M&Aとは 売主にとってのメリット・デメリット 買主にとってのメリット・デメリット ま…

IFRS改定で消えるのはリースのみならず「不動産賃貸業」の可能性も

国際会計基準(IFRS)のリースにかかる会計基準の変更が2019年から予定されています。 現時点では、このリースにかかる基準変更の影響は限定的でしょう。 しかし、日本の会計基準は国際会計基準に足並みをそろえてきました(コンバージェンス)。 この基準変…

2030年の住宅市場への恐怖~野村総研予測2018~

銀行はアパートローンを通じて日本の貸家建築の一翼を担ってきました。 スマートデイズが展開していたシェアハウス「かぼちゃの馬車」のオーナーにスルガ銀行が貸出を行っていたように、金余りの環境下で銀行はアパートローン貸出に注力してきたのです。 し…

もう新築分譲マンションを買うのを止めにしては?

新築のマンション価格が上昇しています。 この水準だと、普通にサラリーマンとして働いていても、なかなか東京都内で新築のマンションを購入するのは難しくなってきています。 今回はこの新築マンション価格(首都圏)の民間調査について確認します。 概要 2…

私募リートにおけるセカンダリー取引について

私募リートが拡大しています。 2017年12月末時点では資産総額2兆4,398億円、23銘柄となっています。 出典 不動産証券化協会ホームページ 私募リート・クォータリー(2017年12月末基準) https://www.ares.or.jp/action/reserch/pdf/shibo_201712.pdf?open=1 …

容積率という不動産の重要な視点~なぜ半地下のような物件があるのか~

戸建住宅(いわゆる一軒家)やマンションで「一番下の階」が一段低くなっていて、少し地下に埋まっているような物件をご覧になったことがあるのではないでしょうか。 なぜこのような物件が存在するのでしょうか。 また、近隣の建物より明らかに大きな物件が建…

【速報】ホテルマーケット2018-2020の見通し~CBREの発表から~

CBREが日本のホテルマーケットの見通しを発表しました。 内容が非常に特徴的であるため、今回の記事は速報として、このレポート概要をお伝えします。 CBRE releases 2018 Japan Hotel Market Outlook まずはこちらの図表をご覧下さい。 濃い緑の棒グラフが既…

地方銀行には人材紹介ではなく、不動産売買の仲介を解禁すべき

地方銀行(以下地銀)の業績苦戦が続いています。 地銀は地盤地域の人口・企業数減少等がこれからも想定され、既存業務だけでは業績が反転するのは難しい思われます。 www.financepensionrealestate.work 2018年1月23日には金融庁が金融機関向けの監督指針の…

期末に不動産取得資金貸出を狙う際の「公拡法」という落とし穴

最近は少し傾向が変わってきているかもしれませんが、基本的には「銀行員は数字が全て」です。 3月末の期末に目標(ノルマ)を達成していなければ人間扱いされません。 特に年が明けたこの時期になると、毎日のように会議が開かれ、営業担当者は上司から追い…

不動産価格・賃料の国際比較では投資するなら香港が有望か

世界的に金余りが続いています。 株価も高値圏にありますし、仮想通貨・暗号通貨価格の大幅なアップダウンが毎日報道されています。 そのような環境下、不動産は居住するものであり、仕事を行う場所でもありますが、重要な投資先の一つともなっています。 そ…

生産緑地の2022年問題という時限爆弾

(この記事は2017年8月に作成した記事を再掲しています。最新の情報を更新していない点がありますが、ご容赦ください。) 皆さんは生産緑地という言葉をお聞きになったことはあるでしょうか。 実は、2022年に生産緑地が宅地として大量にマーケットに供給される…

IFRS新リース会計による不動産市場への影響

国際会計基準(IFRS)における新リース会計基準が公表されています。 この基準の導入により不動産の「賃借」が「保有」と比べて、あまり変わらなくなります。 これは不動産市場に対しては大きな影響を与える可能性があります。 今回はIFRSの新リース会計基準…

自動運転が不動産価値を変える可能性

自動車の自動運転技術の開発競争が激化しています。 2020年代にはある程度の自動運転化が本当になされている可能性もゼロではありません。 この自動運転技術が完成、普及となった場合には、金融業界にも不動産業界にも非常に大きな変化をもたらすことになり…

不動産アセットマネジメント業務はなぜ存在するのか

不動産の証券化投資スキームでは、不動産アセットマネジメント業務を行うアセットマネジャーを活用することが非常に多くなっています。 少なくとも10年前には、不動産アセットマネジャーは不動産証券化スキームに組み込まれていませんでした。この不動産アセ…

資産管理会社を活用した相続対策の基本

相続対策に有効なのは法人を作ることだとお聞きになった方も多いのではないでしょうか。 しかし、なぜ法人を活用すると相続対策になるのでしょうか。そしてデメリットはないのでしょうか。 今回は簡単に資産管理会社といわれる法人設立による相続対策につい…

不動産の両手仲介は「悪」なのか~今後の動向予想~

ソニー不動産が「片手取引・仲介」を全面に押し出して一部で人気を集めているようです。 片手取引もしくは片手仲介という聞きなれない言葉は、不動産の売買を仲介する業者の取引形態の1つです。 不動産仲介業者は、不動産の売り手と買い手、両方の売買の橋渡…

受益者連続型信託は遺産分割協議の対象外となるのか~遺留分に関する疑問点~

大和ハウス工業グループが信託会社を設立したと発表しました。 この信託会社を設立した目的のひとつに顧客の相続対策があるとしています。 このような信託会社は大東建託、スターツコーポレーション、積水ハウスも設立しており顧客の相続対策ニーズが高いこ…

収益不動産購入による相続対策~借入金そのものには節税効果なし~

賃貸アパートの乱立、銀行のアパートローンの抑制等を報道等で目にします。 賃貸アパート建築、購入が相続税対策になるということはほとんどの方が認識されているでしょう。 しかし、具体的にはどのような効果があるのかをご存じの方は以外と少ないのではな…

中国をはじめとした海外不動産投資家は本当に日本から逃げ始めているのか

近時、中国人の不動産投資家が日本の不動産を売り始めているというようなニュースがなされています。 中国人を含めた海外の不動産投資家は本当に日本の不動産を売却しているのでしょうか。 今回は外国人不動産投資家の動向について考察します。 中国人の日本…

IT重説(重要事項説明)の開始

2017年10月から賃貸契約仲介にかかるITでの重要事項説明が開始されます。今回はこのいわゆるIT重説について考察します。 IT重説とは 対象となる不動産取引 IT重説のメリット IT重説の今後 今後の方向性 IT重説とは IT重説とは、インターネット等を利用し、対…

不動産信託のメリット・デメリット~不動産信託は魔法の杖ではない~

J-REIT等不動産のプロの不動産取得では不動産信託が用いられます。 現物の不動産を信託し、信託受益権化することで不動産売買のメリットが得られるとご存知の方はいらっしゃるでしょうが、実際にどのようなメリットがあるか、デメリットは何かご承知でしょう…

基準地価の動向

2017年9月19日に地価調査(2017年7月1日時点)が発表されました。 マスコミの報道では土地の価格が上昇しているイメージを持たれている方もいるのではないでしょうか。 今回は地価調査について考察します。 地価調査とは 全国平均 三大都市圏 …

アパート建築の着工減少の本当の背景は?

近時は、賃貸アパートの建設やアパートローンの貸出が過熱しているとの記事や、それを金融庁や日銀が問題視しているとの記事を目にすることが多くなりました。現状は「本当のところどうなのか」について今回考察します。 貸家着工の状況 アパートローンの状…

広大地の規定改正による相続対策への影響

平成29(2017)年度税制改正大綱において広大地の規定見直しが明記されました。 実際の適用は2018年1月以降の相続等により取得した財産の評価に適用されることになる予定です。 この広大地の規定見直しは広大地の保有者にとっては大きな影響を及…