銀行員のための教科書

これからの時代に必要な金融知識と考え方を。

不動産

東京のオフィス賃貸マーケットは崩壊するのか

コロナ禍の環境下、7年近く上昇を続けてきた東京都心のオフィスビルの賃料が下落に転じたと報道されています。 オフィスを中心に投資する上場REITの投資口価格(≒株価)も冴えません。 スタートアップやIT系企業は、在宅勤務への恒常的な移行によりオフィス…

不動産仲介現場が想定する不動産の今後~不動産市況DI調査~

コロナ禍は様々業種に影響を及ぼしています。 百貨店は不振となり、飲食店は全体で見ればかなり厳しい状況にあります。ホテルは閑古鳥が鳴いているような状況とされますし、旅行代理店は先行きが見通せない状況にあります。 このような中、不動産はどのよう…

在宅勤務の常態化は企業のコスト削減に有効〜富士通の事例〜

富士通が国内全従業員に在宅勤務を推奨することになりました。 これに伴い、オフィスの削減がなされると富士通から発表されています。 今回はこのオフィスの削減に焦点を当て、在宅勤務のコスト削減効果について、簡単に考察してみたいと思います。 新聞記事…

コロナショック後の中古マンションマーケットに注意

東日本不動産流通機構 (東日本レインズ)が2020年5月の不動産流通市場の動向について発表しています。 コロナショックで我々の生活に密接に関係する中古住宅はどのような影響を受けているのでしょうか。 今回は、首都圏の中古マンションおよび中古戸建住宅に…

アフターコロナのオフィスのあり方

新型コロナウィルスはホワイトカラーが当たり前としてきた「仕事はオフィスでする」「オフィスに通うために通勤する」という概念を壊そうとしています。 オフィスは現時点ではどのような状況にあり、そしてどのようになっていくのでしょうか。 簡単に考察し…

アフターコロナで住宅ニーズはどのように変わるのか

コロナ禍により、業種・企業によっては、在宅勤務が当たり前の世の中が来る可能性が出てきました。 在宅勤務、テレワークが一般的になると住宅にも大きな影響が出ることは間違いありません。 今回は、アフターコロナで住宅ニーズにどのような変化が訪れるの…

世の中の一般的な家賃や住宅ローン返済額はどの程度なのか?

新型コロナウィルス感染症拡大、 非常事態宣言に伴い、 雇用や収入の不安が出てきています。 個人にとってみれば、毎月の支出で最も大きい項目は住居関連費用でしょう。 賃貸住宅に住んでいる方は家賃、住宅を購入している持家の方は住宅ローン返済が、固定…

不動産賃貸事業者に対しての包囲網が敷かれつつあるのでは?

新型コロナウィルス感染症の拡大に伴い日本の経済活動は停滞しています。 もちろん店舗や飲食店へも大きな影響を与えています。 そして、筆者の感覚でしかありませんが「事業者にとっては固定費である家賃の負担が重い」というニュアンスの報道が増えてきて…

ホテルを対象としたリートは割安か、割高か~ジャパン・ホテル・リートの事例から考える

新型コロナウィルス感染症の拡大によりリート価格が急落したことは記憶に新しいのではないでしょうか。 特にホテルを投資対象アセットとするリートは軒並み投資口価格 (いわゆる株価)の大幅下落となりました。 足元では投資口価格が少し戻っていますが、 ま…

これから不動産価格はどうなるのか~リーマンショックの事例から学ぶ~

非常事態宣言が出され、日本の経済活動はかなり停滞しています。 外食、小売等の業種は営業自粛を余儀なくされているところが多数あります。 業績の悪化が続けば、不動産を賃借して事業を行っている事業者は、不動産所有者に対して家賃の減額を要求したり、…

業績が苦しい時に家賃の減額を不動産オーナーへ請求することは出来るのか

新型コロナウィルス感染拡大に伴い国・地方自治体からの外出自粛要請がなされています。 これにより飲食業、小売業等で大きな収入減少が続くことになります。 様々な業態では不動産を貸借し事業を行っているところが多いでしょう。 この不動産の賃借料 (家賃…

テナントへの賃料減免・猶予の動きは、不動産会社や銀行にとって大問題となる可能性も

新型コロナウィルス感染拡大および国、地方自治体の外出自粛要請を受け、日本全体として消費が落ち込んでいます。当然、飲食店や小売店舗等への影響も大きい状況にあります。 そのような中で、大手デベロッパー (不動産会社) が飲食店等のテナントの賃料支払…

コロナ後に投資家が選択すべき不動産(REIT)はどのようなタイプか?

新型コロナウィルスが猛威をふるっています。各国は人の移動を制限し、在宅動務が拡大しています。 日本においても、海外からの出張者、旅行者は著しく減少し、ホテルは軒並み稼働率が低下しています。 3月中旬には東証のREIT指数が急落した局面もありました…

東京都区部の新築マンション価格上昇の限界点は近い

新築マンションの価格上昇が話題となっています。 2019年の新築マンションの平均価格は、首都圏で5,980万円、東京都区部が7,286万円(不動産経済研究所調べ)となっており、バルブ最盛期以来の高水準です。 こんなにも新築マンション価格が上昇していること…

海外不動産投資による節税策を簡単におさらいする

海外不動産投資による節税策を、政府・自民党が実行できないようにする方針と報道されています。これは、いわゆる金持ち向けの節税スキームが税の不公平感を生んでいるという判断でしょう。 今回は、この海外不動産投資による節税スキームについて簡単に見て…

スターアジアのさくら総合REIT買収提案は、J-REIT買収時代の幕開けとなる可能性も

J-REITの業界に大きな動きが出ています。 スターアジア不動産投資法人がさくら総合リート投資法人に合併を働きかけていますが、これはJ-REITで初の敵対的買収案件となっています。 この事案は、今後のJ-REIT業界に大きな影響を与えることは間違いありません…

TATERUの2019年1Q決算は業績不振の不動産企業の典型

東証1部上場でアパート開発・管理を手掛けるTATERUが2019年第一四半期決算を発表しました。 TATERUは、2018年8月に従業員が顧客から提供を受けた融資関連書類を改ざんしていたことが発覚し、主力のアパートメント事業の受注が大幅に悪化し、金融機関の信用回…

なぜお金持ちは不動産を買うのか?~素朴な疑問~

「お金持ちは不動産を買う」というイメージがあるのではないでしょうか。 不動産は単純に儲かる可能性が高いということなのでしょうか。不動産は投資額が大きくなるため、お金持ちにとっては効率が良いのでしょうか。 今回は「なぜお金持ちが不動産を買うの…

投資用不動産向け融資を受ける難易度は間違いなく上昇する

金融庁が、投資用不動産向け融資に関するアンケート調査結果を発表しました。 スルガ銀行のシェアハウス融資問題を発端に、金融庁では、個人が投資目的で居住・宿泊用不動産(アパート・マンション、シェアハウス等)を取得するための投資用不動産向け融資に…

日本のリース会計基準変更は一部の不動産マーケットには逆風も

日本の会計基準を策定している企業会計基準委員会がリース取引の資産計上について見直しを検討していることが報道されています。 同様の見直しがなされているIFRS(国際会計基準)等では、リース取引に不動産の賃借が含まれることになっています。 日本の会…

TATERUの改ざん問題は信用棄損という大問題

東証1部上場のTATERU(タテル)がアパートオーナーの銀行融資にかかる申請書類を改ざんしていた問題で、第三者の調査委員会の調査報告書を公表しました。 今回はこの調査報告書の内容および今後の影響について考察します。 報道内容 報告書の内容 所見…

ASEAN主要国における不動産規制~ベトナム・マレーシアの事例~

日本の不動産価格は高止まりが続いています。そろそろピークを迎えるのではないかと言われながらも、下落に至っているわけではありません。 しかし、日本の人口動態を見れば、長期的には確実に人口対比で不動産が余剰となります。 そのため、個人として投資…

ASEAN主要国における不動産規制~タイ、インドネシア~

日本の不動産価格は高止まりが続いています。そろそろピークを迎えるのではないかと言われながらも、下落に至っているわけではありません。 しかし、日本の人口動態を見れば、長期的には確実に人口対比で不動産が余剰となります。 そのため、個人として投資…

スルガ銀行の収益還元法による不動産評価という新しくて古い問題

シェアハウスオーナー向け融資等、スルガ銀行による投資用不動産融資問題が表面化して暫く経ちました。 通帳残高偽造の事象が有名になりましたが、それ以外にスルガ銀行の不動産評価についても問題があったことが明らかになってきています。 今回は、スルガ…

相続税評価における不動産優遇は縮小していくのか

金融庁の金融審議会「市場ワーキング・グループ」(第14回)が開催されました。 今回の議題は高齢社会における金融サービスのあり方です。 議事録は現時点(2018年10月11日)では開示されていませんが、事務局説明資料に筆者が気になる記述がありました。 それ…

インドへの投資のポイント~特に不動産投資は困難~

インドは12億人超の人口を抱え、世界第2位の人口大国でありアジア3位の経済大国です。そして、人口の約半分が25歳以下という非常に「若い国」でもあります。 今後、人口増加のみならず、経済もさらに発展するものと見られており、未来の巨大市場です。 その…

地銀の収益底上げの有効策は店舗等の外部賃貸を可能とする規制緩和

全国地方銀行協会(地銀協)が2018年の規制改革要望を発表しました。 この中には、銀行業界が近時要望している不動産賃貸の緩和が含まれています。 直近では、店舗跡地の再開発等を検討するMUFGと三菱地所の合弁会社設立も報道されました。 収益力が低下してき…

地銀の悲願は不動産仲介業への参入

全国地方銀行協会(地銀協)が2018年の規制改革要望を発表しました。 この中に地銀が長年にわたって要望している新規参入業務があります。 地銀の本音では、この業務しか新規参入を要望していないのではないかと筆者は思うぐらいです。 その業務とは、不動産売…

MUFGと三菱地所の合弁会社設立は銀行の不動産賃貸緩和を見据えた動き

三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)が三菱地所と駅前の再開発等を行う新会社を設立すると報道されています。 銀行は不動産についても厳しい規制があり、駅前の店舗等の好立地物件も有効には活用できていません。MUFGはどのような狙いを持って新会社を設…

東京都が検討する分譲マンションの建替え促進は非常に有用では?

日本は、戦後の住宅不足の時代から高度成長期に至るまで、大量の集合住宅を建築してきました。最初に建てられた都心の分譲集合住宅(いわゆるアパート・マンション)は1953年築とされています。この蓄積されてきた分譲マンションは老朽化が進展してきています…