銀行員のための教科書

これからの時代に必要な金融知識と考え方を。

統合・提携

楽待不動産投資新聞に『スルガ銀行とクレディセゾン、提携の裏にある「本当の狙い」』を寄稿致しました

楽待不動産投資新聞に『スルガ銀行とクレディセゾン、提携の裏にある「本当の狙い」』を寄稿致しました。 クレジットカード大手のクレディセゾンと地方銀行のスルガ銀行が業務資本提携を発表しました。 両社とも不動産分野に強く、一見すると良い組み合わせ…

そごう・西武というオワコン百貨店をフォートレス・ヨドバシはなぜ欲しがるのか

小売最大手セブン&アイ・ホールディングス傘下の百貨店「そごう・西武」が、米ファンドに売却されることが決まりました。 そごう・西武を買収した米フォートレス・インベストメント・グループ(フォートレス)は、レオパレス21への投資でも有名であり、ソフ…

新生銀行よ、「みずほFGをホワイトナイトにする」のはどうか?

新生銀行がSBIホールディングスが実施中のTOB(株式公開買付)に反対の意向を表明する方針を固めたと報道されています。 但し、新生銀行には他に自社を救ってくれるホワイトナイトが見つかっていません。 単純に反対したとしても、SBIホールディングスが高値…

みずほのシステム障害について思うこと

みずほ銀行でシステム障害が相次いでいます。 今回は、みずほに起きている状況を簡単におさらいした上で、その根本的な原因の一つとされる「人事」について確認してみたいと思います。 みずほのシステム障害 みずほのトップ人事 所見 みずほのシステム障害 …

証券会社の手数料無料化の流れは止まらず、将来の業界再編は必至

証券会社が株式売買手数料や投資信託の販売手数料の無料化に動き出しています。 この流れは個人投資家にとっては良い流れでしょう。 しかし、当事者である証券会社にとってはどうでしょうか。 今回は証券会社の手数料無料化の流れについて、その背景と今後の…

スターアジアのさくら総合REIT買収提案は、J-REIT買収時代の幕開けとなる可能性も

J-REITの業界に大きな動きが出ています。 スターアジア不動産投資法人がさくら総合リート投資法人に合併を働きかけていますが、これはJ-REITで初の敵対的買収案件となっています。 この事案は、今後のJ-REIT業界に大きな影響を与えることは間違いありません…

平成の時代に銀行はどうなったのか~平成の銀行統合史~

平成の時代においても、様々な産業・企業に変化が訪れました。その一つが銀行業界でしょう。 そもそもメガバンクの前身である都市銀行(都銀)が何行あったか、もしくは大手と呼ばれている銀行が何行あったか、覚えていらっしゃる方は少なくなってきているか…

敵対的TOBは悪く無いが、伊藤忠のデサントへのTOBは少数株主軽視

伊藤忠商事(以下伊藤忠)によるスポーツ用品大手のデサントに対する株式公開買付(TOB=take-over bid)が成立しました。 伊藤忠はデサントの40%の議決権を確保し、経営陣の体制変更を求めるものと見られています。この伊藤忠によるTOBは、日本で敵対的TOB…

三菱UFJ信託銀行の豪州資産運用会社買収の難しさ

三菱UFJ信託銀行がオーストラリアの資産運用会社を買収すると発表しました。国内金融機関による海外の資産運用会社の買収では過去最大規模となります。 今回は、この買収について簡単に考察します。 報道内容 買収のメリット 本件買収の留意点 報道内容 本件…

長崎の地銀統合についての公取と金融庁の争い~金融庁有識者会議~

公正取引委員会が長崎県におけるふくおかFGと十八銀行との統合統合に「待った」をかけています。 この公取の動きに問題意識を持っているのが金融庁および日本銀行です。 金融庁は日本銀行の協力を得て2018年4月に有識者会議の議論をまとめた報告書を発表しま…

都市銀行の統合の歴史~未来を予測するには歴史を認識すべき~

2018年4月に三菱東京UFJ銀行が三菱UFJ銀行に行名を変更しました。 1996年に三菱銀行が東京銀行を吸収合併してから18年で東京銀行の名前が消えることになります。 今回の記事では、改めて都市銀行の合併の変遷についてみていくことにしましょう。 みずほFG 三…

みずほFGと三井住友トラストとの資産管理銀行統合はメガバンク再編の序章か

2017年3月に基本合意が発表されていたみずほFGと三井住友トラストHDとの資産管理銀行統合の具体像が日本経済新聞で報道されました。 今回の記事は、この両銀行グループの資産管理銀行統合の意義と今後の動向について考察します。 報道内容 前回の統合基本合…