銀行員のための教科書

これからの時代に必要な金融知識と考え方を。

地方銀行

金融庁のレポートに見る地銀のシステムに関する課題

金融庁が「金融機関のITガバナンス等に関する調査結果レポート」を公表しました。 このレポートはほとんど話題になっていませんが、地銀が業績改善に苦しむ要因の一つを指摘しているように思われます。 今回は、金融機関のITガバナンス等に関する調査結果レ…

地元の経済規模、景気を簡単に確認してみる~都道府県別の預金と貸出金の残高~

となりの県の出身者と「どちらの地域の方が上か」と張り合ったことがある方はいらっしゃるでしょうか。(筆者は千葉と埼玉の出身者の「戦い」を比較的多く見てきました) そして、自分の地元が一番だとは思うものの、他地域と比べると本当はどのような立ち位…

第一地銀の2020年3月期決算まとめ

全国地方銀行協会(第一地銀協)が第一地銀の2020年3月期決算を発表しました。 本業不審にあえぐとされる地銀の決算はどのようなものだったのでしょうか。 今回は第一地銀の決算内容を確認しましょう。 第一地銀の業績 所見 第一地銀の業績 第一地銀の2020年3…

2020年3月期の主要行および地域銀行の決算結果

2020年3月期は一般企業にとってのみならず、銀行にとっても様々なことがあった決算期でした。 まさか最後にコロナウィルス感染症拡大の問題が起きるとは誰も想像していなかったでしょう。 2020年3月期の決算では、多くの企業がコロナの影響を受けました。も…

日銀の金融システムレポートで指摘されている主な3つのリスクについて

日本銀行(日銀)が2020年4月の金融システムレポートを発表しています。 ⽇銀は、⾦融システムの安定性を評価するとともに、安定確保に向けた課題について関係者とのコミュニケーションを深めることを⽬的として、⾦融システムレポートを年2回公表しています…

コロナ禍で窓口が混んでいるのは銀行の自業自得

外出自粛の中、銀行の窓口が混雑していると話題になっています。 これはコロナ禍での資金繰り相談で企業の担当者が来店しているのではなく、個人の不要不急の手続きによるものとされています。 なぜ銀行の窓口に個人が訪れているのでしょうか。 今回は混み合…

コロナショックの影響で資金繰りが厳しいのは本当に中小企業なのか?

新型コロナウイルスの感染拡大で、企業の資金繰り悪化が懸念されています。 政府は、資金繰りの悪化が懸念される中小企業に対し、地方銀行や信用金庫など民間金融機関経由でも無利子・無担保融資を実施することを決め、事業継続に向けた給付金措置の創設も固…

スルガ銀のシェアハウスオーナー「借金帳消し」はアパート投資の終わりを意味する

スルガ銀行がシェアハウスのオーナーに不正な融資を行い社会問題化していた事案は、一部のオーナーとスルガ銀行との間で調停が成立する見通しとなり、オーナーが抱える440億円の借金が帳消しとなることになりました。 これはシェアハウスのオーナーにとって…

地銀が高リスク運用商品への投資を行うこと自体が「悪い」わけではない

地方銀行が高リスクの運用商品投資に踏み込んでいると報道されています。 今回は、地方銀行の投資について簡単に考察したいと思います。 報道記事 投資の三原則 地銀投資の問題点 報道記事 まずは直近の報道記事を確認しましょう。 日本の地銀、高リスクのク…

日銀がマイナス金利拡大を実施した場合の地銀への影響を簡単に試算する

格付大手のS&Pが、日銀がマイナス金利を0.1%拡大した場合に銀行収益へ及ぼす影響を公表しました。 同社の試算によると、地方銀行64行のうち56行で貸出業務が赤字となります。 ほとんどの地方銀行が本業で赤字となることになるのです。 今回はこのS&Pの試…

口座維持手数料は愚策〜銀行離れを加速させる可能性も〜

銀行の口座維持手数料導入の動きが出てきています。 各国が金融緩和に動く中、日本銀行もマイナス金利の深堀を行う可能性が出てきたことに起因するものでしょう。 今回は銀行の口座維持手数料について簡単に考察してみたいと思います。 直近の動き なぜ口座…

これから貸倒引当金の積み増しを金融庁から迫られる地銀の憂鬱

金融庁が金融検査マニュアルの廃止に伴い、銀行の経営を監督するための考え方を示す「ディスカッションペーパー」の案を公表しました。 今回は、金融庁のディスカッションペーパーから見える「金融庁の地方銀行に対する懸念点」について確認します。 ディス…

銀行の業況が厳しいことを「簡単な数字」で見る

銀行の業況が厳しい状況が続いています。 マイナス金利政策が導入され、貸出金利のみならず国債等の債券も利回りが低下しており、特に地方銀行は利益を確保するのに苦しんでいます。本業が赤字の銀行も多いとされています。 上記のような報道を目になさった…

第二地銀の業績を冷静に見る

第二地方銀行協会(第二地銀協)の会員である第二地方銀行(39行、第二地銀)の決算の概要が、第二地銀協から発表されています。 地方銀行の経営環境が厳しいことは金融当局の見解やマスコミ報道で話題となっていますが、実際の数字面ではどのような状況にあるの…

第一地銀の2019年3月決算~まだリストラモードに入っていない驚き~

銀行、その中でも地方銀行(地銀)の経営不振がマスコミで報道されています。 構造不況業種と言われるほど、地銀の経営は不安視されています。 今回は具体的な数字を基に地銀の中でも規模が大きい全国地方銀行協会に加盟している第一地銀の決算について確認…

金融庁長官が多くの地銀の上場を無意味だと考えている現実と真の問題

地方銀行(地銀)の経営難が様々な機関や報道から指摘されて久しい状況にあります。 直近では金融庁の遠藤長官が地銀について厳しい認識を示しました。 今回は、この金融庁長官の発言について簡単に考えてみたいと思います。 報道内容 日銀の金融システムリ…

もうそろそろ地銀には店舗の外部賃貸を完全に自由化しては?

銀行の店舗の空きスペースの活用について報道されるケースが多くなってきているように感じます。 特に地方銀行(地銀)は業績が厳しく、店舗という資産を活用し外部から賃貸収入を得られるようになることは業界全体としての悲願でしょう。 今回は、銀行の店…

ローン担保証券(CLO)の増加はリーマンショックの再来をもたらすのか

ローン担保証券(CLO)と呼ぶ証券化商品が世界経済の新たなリスクとなってきたと日経新聞が報じています。 約10年前にはサブプライムローンを証券化した金融商品が世界に混乱を巻き起こしました。 ローン担保証券(CLO)とサブプライムローンの証券化…

スルガ銀行の「資金繰り」という問題(2018年4~12月決算)

スルガ銀行が2019年3月期3Q(2018年4~12月)決算を発表しました。 シェアハウス向け融資に端を発したスルガ銀行の状況はどのようになっているのでしょうか。 今回はスルガ銀行の決算について重要なポイントに絞って見ていきましょう。 決算概要 資金繰り問…

銀行の融資残高500兆円台の回復は「個人・不動産」向けに偏重

銀行の融資残高が20年ぶりに500兆円台を回復したと日銀が貸出金統計にて発表しました。 しかし、融資残高の内容は「ゾンビ」企業への貸出も含んでおり健全ではないと報道されています。 今回は、この銀行の融資残高の内容について簡単に見ていくことにしまし…

地方銀行の会計「装飾」は是正した方が良いという話

日経新聞が地方銀行(地銀)の会計「装飾」について記事としています。 今回はこの問題について確認します。 報道内容 私募投信の問題 所見 報道内容 日経新聞は『会計「装飾」のからくり 地銀波乱(3)2019年1月16日』とあう記事を掲載しました。 ポイント…

金融庁が要請したスルガ銀行への預金支援はナンセンス

スルガ銀行を金融庁が預金支援したと報じられています。 これはどのようなことでしょうか。 今回はスルガ銀行への預金支援について考察します。 報道内容 その他の報道等 所見 報道内容 日経新聞が非常に興味深い報道をしました。スルガ銀行の資金繰りを支え…

銀行店舗等の空きスペースを外部へ賃貸可能にすべき

大手銀行で業務効率化で生まれた支店等の空きスペースを活用する動きが始まっていると報道されています。 この報道がピックアップされているニュースサイトの書き込みには、銀行の空きスペースは、同系列の財閥企業へ貸し出す、もしくはコワーキングスペース…

スルガ銀行の創業家ファミリー企業向け不適切融資問題は他人事ではない

スルガ銀行が創業家ファミリー企業向け不適切融資問題に関連して現旧取締役に対して損害賠償請求訴訟を提起しました。 提訴の理由は、創業家ファミリー企業にかかる与信管理についての職務執行の善管注意義務違反等になります。 本件創業家ファミリー企業向…

スルガ銀行の創業家向け融資は特別背任の可能性も

(画像と本文の内容とは関係ありません) スルガ銀行が、創業家およびファミリー企業向け融資について元会長らを提訴するとの報道がなされました。 スルガ銀行は業務改善計画を金融庁に提出し、会社としての再出発を図ろうとしています。その業務改善計画に…

ゆうちょ銀行の貯金預入限度額の限度額引き上げは「問題無し」

日本郵政グループのゆうちょ銀行の預入限度額の撤廃・引き上げをめぐる論議が大詰めを迎えています。郵政民営化委員会は2019年4月の預入限度額の引き上げ実現に向けて年内に結論を出したい考えと報道されています。 ただし、ゆうちょ銀行への資金シフトを懸…

地方銀行の2018年9月中間決算を総括してみる~第二地銀の苦戦が明らか~

全国の地方銀行の業績が厳しいと報道されて久しい状況にあります。 そこで、今回は全国地方銀行協会および第二地方銀行協会が集計した地方銀行の2018年9月中間決算について確認しておきましょう。 第一地銀の業績(概要) 第二地銀の業績 第一地銀と第二地銀…

2018年9月中間決算における主要行と地方銀行の決算比較~やはり地銀は厳しいという現実~

金融庁が銀行の2018年9月期決算(2019年3月期中間決算)の概要を取りまとめました。 今回は、個々の銀行の中間決算ではなく、銀行業界としての中間決算状況について確認しましょう。決算のとりまとめ内容としては、主要行と地方銀行に分かれています。地方銀…

スルガ銀行の業務改善計画は一読の価値あり

シェアハウス問題等の渦中にあるスルガ銀行が金融庁へ業務改善計画を提出しました。 投資用不動産融資に関する不祥事を反省し、業務運営を抜本的に改める内容としています。 今回は、スルガ銀行が金融庁に提出した業務改善計画について確認していきましょう…

栃木銀行の2019年3月期中間決算は、銀行の有価証券運用の行き詰まりを象徴するもの

北関東の栃木銀行が運用に苦戦しています。 栃木銀行の問題は、規模は違えど地銀に共通するものです。 今回は栃木銀行の2019年3月中間決算について注目していくことにしましょう。 報道内容 栃木銀行の2019年3月期2Q決算 所見 報道内容 まずは概要をつかむた…