銀行員のための教科書

これからの時代に必要な金融知識と考え方を。

2020-03-01から1ヶ月間の記事一覧

ロックダウンが噂される中で証券取引所閉鎖論について思うこと

世界的な株価暴落やロックダウンの恐れがある中で、取引所の閉鎖が行われるのではないかとの報道がなされています。 株価が暴落している最中には底が見えないこともあり、株価回復をしなければ支持率が低下するような為政者は、問題が解決するまで株式市場を…

スルガ銀のシェアハウスオーナー「借金帳消し」はアパート投資の終わりを意味する

スルガ銀行がシェアハウスのオーナーに不正な融資を行い社会問題化していた事案は、一部のオーナーとスルガ銀行との間で調停が成立する見通しとなり、オーナーが抱える440億円の借金が帳消しとなることになりました。 これはシェアハウスのオーナーにとって…

なぜトヨタは1兆円の融資枠を必要としているのか?

日本のみならず世界の大企業たるトヨタ自動車(以下トヨタ)が、銀行に対して1兆円の融資枠(コミットメントライン)の設定を要請したとの報道がなされています。 新型コロナウィルスの影響によって、トヨタであったとしても資金不足に陥っているのでしょう…

新型コロナの逆風でANAの青い翼は折れないのか?

新型コロナウィルスの感染拡大が止まりません。 日本からの渡航制限や入国後の行動制限等がなされている国も多く、外務省は3月25日には日本国民に対して全世界への渡航自粛も要請しました。航空業界にとっては強い逆風となっています。 日本の航空大手である…

新型コロナウイルスの影響による内定取り消しの法的有効性

新型コロナウィルス感染拡大の影響で企業の業績が悪化し、この春、就職予定だった高校生や大学生が内定を取り消されるケースが全国で報告されています。 そして、厚生労働省は3月19日、新型コロナウイルス感染症の影響を理由に、新卒者の採用内定を取り消す…

飛べないJALの資金繰りは大丈夫か?

新型コロナウィルスの影響が拡大しています。 日本からの渡航制限や入国後の行動制限等がなされている国も多く、航空業界にとっては強い逆風となっています。 日本航空(JAL) は、2020年3月19日に羽田一上海線の運体期間を冬ダイヤ最終日の3月28日まで延長す…

株価が暴落しているソフトバンクグループは大丈夫なのか?

ソフトバンクグループ(ソフトバンクG)の株価が暴落しています。 投資業に変貌したソフトバンクGは、特に個人投資家の人気を集める企業ですが、今回の新型コロナウィルスによる全世界的な株価下落は、ソフトバンクGにも大きな影響を及ぼしているようです。 …

円高は本当に悪いことなのか~常識を疑ってみる~

新型コロナウィルスの影響により株式市場等では混乱が続いています。そして、為替についても動きが激しくなっています。 日本の報道では、他通貨、特にドルに対して円高になると、日本経済にとって良くないとのニュアンスで報じられます。また、金融市場が動…

株価暴落で我々の公的年金は大丈夫なのか?〜GPIFの運用状況試算〜

新型コロナウィルスの影響により世界的に株価が暴落してきました。 この株価暴落により公的年金の積立金を運用しているGPIFが大損を出しているのではないかと一部で報道がなされています。 我々の年金は大丈夫なのでしょうか。 今回はGPIFの運用状況について…

株価暴落に伴う日銀の債務超過の可能性について考えてみる

「コロナショック」による株価の暴落が続いています。 この株価暴落で日本銀行(日銀)の財務が棄損し、債務超過に陥るのではないかという報道がなされています。 今回はあまり見る機会のない日銀の財務状況と、株価下落による債務超過の可能性について、簡…

株式市場暴落時に忘れてはいけないオルタナティブ投資の落とし穴とは

連日、株価が暴落しています。 このような環境下では、 リスクを低減するために資産を分散させた方が良いと考える投資家は存在するでしょう。 その際には、伝統的な資産 (株式、債券)だけではなく、出来るだけ株式市場に影響されないような資産へ投資したい…

「コロナショック」はバブル崩壊や恐慌の始まりなのか?

新型コロナウィルスの影響により世界中で株価が下落しています。 この状況は「バブル」 の崩壊なのでしょうか。恐慌が起きようとしているのでしょうか。 今回はバブルの崩壊や恐慌について少し考察してみましょう。 バブル・恐慌とは 今はバブル崩壊なのか、…

株価暴落に踊らされない道しるべとは?

株価の暴落が続いています。 株式市場はどこが底か見えないようなリスクを忌避する傾向にありますが、今回も同様の事象が発生しているのでしょう。 株価は常に変動しています。 なぜ、ここまで株価が低下するのでしょうか。株価が底を打つとしたら、その参考…

今後大きな問題となってくる介護保険について確認する

日本政府が閣議決定した介護保険法などの改正法案について「高齢化で介護費の膨張が続くなか、焦点となっていた現役世代の負担軽減に向けた法改正はすべて見送られた」と報道されています。 年金や健康保険については若い世代の方も実際に保険料の納付をして…

コロナの影響を受けているコンサートの市場規模はどの程度なのか

新型コロナウィルスの影響で、コンサートを中止・延期するアーティストが相次いでいます。 Perfume や EXILE が公演を中止したことや、RADWIMPS がコンサート中止にかかるツイートの中で「もし自己破産したら」 との言葉が出て、 大きな話題ともなりました。…

株価はどのように決まるのか?〜暴落相場でちょっと考えてみる〜

新型コロナウィルスの感染拡大に伴い、世界の株式市場で動揺が拡がっています。 特に米国ダウは大幅に上下動しており、日経平均株価も大幅な下落に見舞われています。 株価の上下動はニュースになることが多く、誰もが当たり前に株価を意識しています。 しか…

コロナウィルスは残業代減少を通じても消費に大きな影響を与えるおそれ

コロナウィルスへの感染対策として、在宅勤務やテレワークをスタートしている企業が増加しています。また、自宅待機や有給休暇の消化もなされているでしょう。 そもそも、世の中の様々な活動が急激に縮小している中で、業務量も減少している方は多いのではな…

コロナウィルスは簡単に休業出来ないはずの銀行の店舗も休業に追い込む

コロナウイルスが大きな影響を及ぼしています。 預金者の経済活動を支えるために簡単に休業が出来ない銀行ですら、金融庁が銀行店舗の臨時休業を認めたと報道されています。 しかし、銀行の店舗はなぜ簡単に休業が出来ないのでしょうか。民間企業なのですか…

コロナ対策で在宅勤務や時差出勤が出来るのは「上級国民」か?

コロナウィルスへの対応として企業が在宅勤務や時差出勤を相次いで実施しています。 「休めるのは“上級国民”だけ」と非正規雇用者が嘆いているとの報道もされていますが、そもそも、在宅勤務や時差出勤はどの程度の企業で導入されているのでしょうか。 今回は…