銀行員のための教科書

これからの時代に必要な金融知識と考え方を。

2019-02-01から1ヶ月間の記事一覧

もうそろそろ地銀には店舗の外部賃貸を完全に自由化しては?

銀行の店舗の空きスペースの活用について報道されるケースが多くなってきているように感じます。 特に地方銀行(地銀)は業績が厳しく、店舗という資産を活用し外部から賃貸収入を得られるようになることは業界全体としての悲願でしょう。 今回は、銀行の店…

【余話】大塚家具の記事をまとめた電子書籍を刊行

本日、大塚家具のブログ記事をまとめた電子書籍を刊行しました。 AmazonのKindleダイレクト・パブリッシングを使っています。 iPhoneやAndroidスマホでもAmazon Kindleのアプリさえあれば読めますので、ぜひよろしくお願い致します。 なお、kidle unlimited…

ローン担保証券(CLO)の増加はリーマンショックの再来をもたらすのか

ローン担保証券(CLO)と呼ぶ証券化商品が世界経済の新たなリスクとなってきたと日経新聞が報じています。 約10年前にはサブプライムローンを証券化した金融商品が世界に混乱を巻き起こしました。 ローン担保証券(CLO)とサブプライムローンの証券化…

銀行口座の入出金情報を活用した企業の信用力評価研究事例

日本銀行とりそな銀行が銀行口座の入出金情報を活用した企業等の信用リスクを評価する共同研究(「入出金情報を用いた信用リスク評価」)の結果を発表しました。ビッグデータ、機械学習、AI等を活用したファイナンスの研究は銀行のみならずフィンテック企業…

大塚家具の増資を事例とした「株式の有利発行」について確認する

大塚家具が第三者割当増資等の資本増強策を発表しました。 この第三者割当増資は、増資が発表された前日である2019年2月14日の株価終値460円に対して290.11円であり、▲37%のディスカウントとなります。 2月14日に大塚家具の株式を保有していた「既存」株主…

大塚家具2018年12月期決算のポイントと今後の展望~増資は企業存続への最後のチャンス~

大塚家具が2018年12月期の決算を発表しました。 同時に資金調達およびヤマダ電機との業務提携も発表しています。 この資金調達および業務提携で大塚家具の経営は安定するのでしょうか。 今回は大塚家具の2018年12月期決算について確認していきましょう。 大…

スルガ銀行の「資金繰り」という問題(2018年4~12月決算)

スルガ銀行が2019年3月期3Q(2018年4~12月)決算を発表しました。 シェアハウス向け融資に端を発したスルガ銀行の状況はどのようになっているのでしょうか。 今回はスルガ銀行の決算について重要なポイントに絞って見ていきましょう。 決算概要 資金繰り問…

銀行の融資残高500兆円台の回復は「個人・不動産」向けに偏重

銀行の融資残高が20年ぶりに500兆円台を回復したと日銀が貸出金統計にて発表しました。 しかし、融資残高の内容は「ゾンビ」企業への貸出も含んでおり健全ではないと報道されています。 今回は、この銀行の融資残高の内容について簡単に見ていくことにしまし…

レオパレス21の会社存続のカギは「法人契約」と「不良施工物件がどの程度存在するか」

レオパレス21の業績が赤字に転落しています。 赤字は施工不良問題が要因ですが、テレビ東京「ガイアの夜明け」における告発番組もあり、レオパレス21の企業としての存続に注目が集まっているのではないでしょうか。 今回はレオパレス21が企業として存続でき…

ソフトバンクGがエヌビディア株下落をヘッジしたカラー取引とは?

ソフトバンクグループが2019年3月期3Q(2018年4~12月)決算を発表しました。 この決算では、投資先の株価下落により厳しい決算が予想されていましたが、デリバティブ取引によりある程度損失を回避していたことが発表されました。 今回は、ソフトバンクグル…

MUFGの2019年3月期3Qは市場部門の苦戦が目立つ決算

メガバンク3行の2019年3月期第3四半期決算(2018年4~12月)が出そろいました。 今回は、メガバンク最大手MUFGの第3四半期決算について概要を確認していきましょう。 決算の概要 MUFG決算のポイント(P/L) MUFG決算のポイント(B/S) 所見 決算の概要 まず…

金融庁の次のターゲットは外貨建一時払い保険か

金融庁が投資信託等の販売会社における「顧客本位の業務運営」の足元の取組状況について公表しました。 この公表では、金融庁の問題意識、取り組みを求めている事項が記載されています。 今回は、銀行のリテール(個人)営業において将来的に影響する「顧客…