銀行員のための教科書

これからの時代に必要な金融知識と考え方を。

政治

従業員の給与が上がらなかったのは「株主への配当より大事ではなかった」だけ

日経平均株価が約30年ぶりに3万円台を回復し、ビットコインが5万ドルを突破する等、資産運用への関心が高まっています。これは日本のみならず、世界各国において起きていることのようです。 2000年代に入ってから、日本は株主を重視する政策を展開し、世界の…

もう、健康保険組合は解散して協会けんぽに移りますか

日本政府は、年収200万円以上の後期高齢者が支払う医療費の窓口負担を1割から2割に引き上げる医療制度改革関連法案を閣議決定しました。 この施策は、後期高齢者への支援金を拠出している現役世代の健康保険料の増加を抑制する効果があります。但し、軽減効…

コロナワクチンの接種順位を改めて考える

世界各国でコロナワクチンの接種が開始されています。 日本でも早ければ2月下旬から先行して医療従事者等への接種が始まる見込みです。 このコロナワクチンの接種の順番はどのようになっているのでしょうか。 改めて確認してみたいと思います。 接種順位 ワ…

首相が「国民皆保険の見直しを発言した」と話題になってしまうワケ

菅首相が国民皆保険の見直しを発言したと話題になっています。 この話題は、新型コロナウィルスの感染拡大に伴う医療法改正を検討するかという質問に対して、菅首相が「医療法についても今のままでいいのかどうか。国民皆保険、そして多くの皆さんが診察を受…

「#二回目の現金一律給付を求めます」は現実的に厳しいのではないか?

「#二回目の現金一律給付を求めます」 一都三県に緊急事態宣言が出される現状に、ネット上では「#二回目の現金一律給付を求めます」が数日前にトレンド入りしました。 緊急事態宣言が出された段階で予想されていたことではありますが、「自粛を国民に求める…

コロナ対応の医療逼迫の原因は、病院数・病床数が多すぎるからではないか

年末になりコロナの感染者が増加し、医療逼迫、医療崩壊の懸念がマスコミで報道されるようになってきました。 一方で「日本は病床が多過ぎるから減らした方が良い」というような日本の医療体制が過大に整備されているという説明が、コロナ発生前にはなされて…

「食費 月5万円で高い」という感覚に、日本の貧しさを感じる

NHKのニュースで取り上げられた20歳代の女性の毎月の食費について、ネット上で議論が巻き起こっているようです。 NHKニュースで報道された25歳の女性の家計簿は、月の食費を「5万円」としていましたが、これに対し「高すぎる」「全然高くない」と様々な意見…

Go To トラベルは感染拡大の主要な要因ではない

「Go Toトラベル」について政府は、新型コロナウィルスの感染拡大地域を目的地とする旅行の新規予約を一時停止するなどの措置を導入することになりました。 しかし、ここに素朴な疑問があります。 Go To トラベルは、新型コロナウィルスの新規感染者を本当に…

JR北海道の2021年3月期2Q決算は、深刻な企業存続の問題を浮き彫りに

コロナ禍の中、北海道旅客鉄道(JR北海道)が大幅な赤字を計上しました。 JR北海道が2020年11月6日に発表した2021年3月期2Q(4~9月)の連結決算は、最終赤字が149億円(前年同期は▲3.9億円)に拡大しています。 売上高、赤字幅は過去最低です。そのような中…

コロナ禍におけるマクロの問題は、個人に余剰資金が滞留していること

家計の手元資金が余剰になっています。 日本銀行(日銀)は資金循環統計として四半期ごとに各部門の資金過不足を公表しています。 今回は、コロナ禍において、この資金過不足がどのような状況になっているかを確認しましょう。 少しは、コロナ禍における政策…

地銀は本当に数が多すぎるのか?

自民党総裁選への出馬を表明している菅官房長官が、地方銀行(地銀)について「再編も一つの選択肢になる」と発言し注目されています。 菅官房長官は、地銀は「将来的には数が多すぎる」とも発言しています。 そこで、素朴な疑問が沸きます。 確かに地銀は本…

コロナ影響を経済的に受ける大学生の想定数は50万人強

新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、経済的に困窮している大学生らに対し、現金を給付する方向で政府が検討を始めたと報道されています。 ここで素朴な疑問が出てきます。 大学生の家計事情はどのようになっているのかというものです。 コロナの影響で、…

現役世代が高齢世代と対立するのは世界的な潮流になるのではないか

新型コロナウィルス感染症拡大は、致死率の高い高齢者の差別を起こしていると一部で報道されるようになりました。 新型コロナは、少子高齢化が進む世界の先進各国における世代間の対立を浮き彫りにしたように筆者には思えます。 今回は、新型コロナが引き起…