世界各国でコロナワクチンの接種が開始されています。
日本でも早ければ2月下旬から先行して医療従事者等への接種が始まる見込みです。
このコロナワクチンの接種の順番はどのようになっているのでしょうか。
改めて確認してみたいと思います。
接種順位
コロナワクチンの接種については、接種順位が示されています。
以下は厚生労働省の資料からの抜粋です。
(出所 厚生労働省「第2回新型コロナウイルスワクチン接種体制確保事業に関する自治体向け説明会 資料」)
大量のワクチンは、徐々に供給が行われることになりますので、一定の接種順位を決められ接種を実施されます。現時点では、次のような順でワクチンを受けることになると厚生労働省は説明しています。
(1)医療従事者等
(2)高齢者(令和3年度中に65歳に達する、昭和32年4月1日以前に生まれた方)
(3)高齢者以外で基礎疾患を有する方や高齢者施設等で従事されている方
(4)それ以外の方
なお、妊婦を優先するかどうかや、子どもが接種の対象となるかどうかなどは、安全性や有効性の情報などを見ながら検討するとされています。
接種順位の上位に位置付けられる対象者の人数とその定義については以下の資料がまとまっています。
(出所 厚生労働省「第2回新型コロナウイルスワクチン接種体制確保事業に関する自治体向け説明会 資料」)
接種における優先度の高い人の数は、医療従事者等400万人、高齢者3,600万人、基礎疾患を有する者820万人、高齢者施設等の従事者200万人、60~64歳750万人の合計5,770万人となります。およそ日本人の半数が接種の優先度が高いということになるでしょう。
ちなみに基礎疾患を有する者の中にはBMI30以上の肥満の方が入っています。BMI30以上は高度肥満と言われていますが、コロナは肥満者にも大きな影響を及ぼしているようです。
ちなみにBMI30といえば、身長160㎝、体重78㎏だと該当します(BMI30.5=体重78kg÷身長1.6m÷身長1.6m ※身長の二乗)。
ワクチン接種のスケジュール
ワクチン接種のスケジュールは以下の通りとされています。
医療従事者向け先行接種は2月下旬が想定されており、高齢者向けは3月下旬から4月上旬からの接種となるイメージです。
(出所 厚生労働省「第2回新型コロナウイルスワクチン接種体制確保事業に関する自治体向け説明会 資料」)
接種の優先順位は妥当なのか
上述の接種順位については、妥当なのでしょうか。
年のためデータを基に確認してみましょう。
(出所 厚生労働省「(2021年1月時点)新型コロナウイルス感染症の“いま”についての10の知識」)
新型コロナウイルス感染症と診断された人のうち、重症化する人の割合や死亡する人の割合は年齢によって異なり、高齢者は高く、若者は低い傾向にあります。
重症化する割合や死亡する割合は以前と比べて低下しており、6月以降に診断された人の中では、「重症化する人の割合は 約1.6%(50歳代以下で0.3%、60歳代以上で8.5%)」「死亡する人の割合は 約1.0%(50歳代以下で0.06%、60歳代以上で5.7%)」となっています。
この重症化率、死亡率を見る限りは、日本の将来を守る「子供や若い人」を優先して欲しいと我々が考えたとしても、合理的ではなさそうです。
妊婦についても同様です。現時点では、妊娠後期に感染したとしても、経過や重症度は
妊娠していない方と変わらないとされています。胎児の異常や死産、流産を起こしやすいという報告もありません。
所見
筆者は医療の専門家ではありません。
よって、ワクチンの接種順位について知見がある訳ではありません。
しかし、専門家ではなくとも、政府が発表する資料を基に、その政策が妥当か、おかしな点はないのかを確認することは必要なのではないかと考えています。
コロナワクチンの接種順位については、あくまで筆者の感情的なものではありますが、高齢者の前に日本の未来である子供達に受けさせたいと、ついつい考えてしまいます。
しかし、(当たり前ではありますが)政府が公表している重症化率や死亡率を見る限りは、高齢者優先の政府施策が正しいのだろうと思います。