銀行員のための教科書

これからの時代に必要な金融知識と考え方を。

金融政策

中央銀行発行デジタル通貨は既存の銀行システムを破壊するか

日本銀行(日銀)が、雨宮副総裁がスピーチをした「デジタル時代と中央銀行(IMF・金融庁・日本銀行共催 FinTechコンファレンスにおける挨拶)」の邦訳を公表しました。 このスピーチには中央銀行が法定通貨のデジタル化をどのように考えるかの示唆が含まれ…

日本銀行 金融システムレポート(2018年4月号)はミドルリスク貸出が焦点

日本銀行(日銀)が金融システムレポートを公表しました。 今回のレポートでは、銀行が「ミドルリスク」企業向けの貸出を増加させてきたことに焦点があたっています。 この日銀の問題意識についてポイントを絞り、みていくことにします。 金融システムレポート…

金融庁から地銀への主な要請は金利上昇とマネロン対策

2018年4月に金融庁が「業界団体との意見交換会において金融庁が提起した主な論点」を公表しました。 この中には地方銀行(地銀)への要請事項が含まれています。 今後、金融庁がどのように地銀を監督していくかの問題意識が表れており、地銀の業務にも影響がで…

株式持合への包囲網~政策保有株式の動向についてのまとめ~

金融審議会「ディスクロージャーワーキング·グループ」の第3回議事録が開示されました。 このワーキング·グループでは政策保有株式(いわゆる持合株式) と役員報酬に関する「開示」(ディスクロージャー)について議論されています。 今回は、このワーキング·グ…

金融庁の検査・監督基本方針に対する地銀の懸念

2017年12月15日に金融庁は「金融検査・監督の考え方と進め方(検査・監督基本方針)(案)」を公表し、この案につき意見募集を行っていました。 「金融検査・監督の考え方と進め方(検査・監督基本方針)」(案)への意見募集(2月14日まで)について 今回…

商工中金の民業圧迫とは結局のところ何か~今後のビジネスモデル~

商工中金の危機対応業務における不正行為は2016年10月に発覚し、2017年10月に2度目の業務改善命令が主務大臣から出されました。 そして、今回、会計検査院が政府系金融の民業圧迫について異例の調査に乗り出す旨の報道がなされています。 ここで改めて商工中…

法定デジタル通貨発行議論の背景にマイナス金利の深堀が存在するという事実

足下で、相次ぎ中央銀行が発行するデジタル通貨についての報道、発表がなされています。 今回の記事では、この法定デジタル通貨発行の議論がなされている背景の一端について深読みしていきます。 日経新聞の報道 日経新聞では法定デジタル通貨についての記事…