銀行員のための教科書

これからの時代に必要な金融知識と考え方を。

株主優待は本質的には廃止すべき~株主優待は株主平等原則に反するという事実~

大和インベスター・リレーションズの調査によると、上場企業の株主優待実施率が過去最高を更新しています。 個人の株主にとっては、株主優待というのは投資する企業を選ぶための重要な要素の一つでしょう。株主優待を活用した生活で注目を浴びている有名な個…

スルガ銀行の旧経営陣提訴にかかる判断理由~調査委員会報告~

スルガ銀行が旧経営陣ら9名を提訴しました。 提訴理由はシェアハウスなどへの不適切融資により発生した損失への損害賠償請求です。 今回は、このスルガ銀行の提訴理由、内容について賠償責任の有無を調べる取締役等責任調査委員会の報告内容を確認します。 …

元本確保型投資信託の人気はプロ不在の証し

投資信託の販売が苦戦しているとされています。 この要因は様々ではあるでしょうが、金融庁の一連の指摘(毎月分配型の非効率性、運用実績に比した手数料の高さ、銀行の期末押し込み販売への懸念、回転売買への懸念等)から、銀行自体も販売を自粛している可能…

日銀のAIワークショップから学ぶ、銀行がデータビジネスに乗り出す背景と危機感

近時、AIという言葉を聞かない日はないと言えるでしょう。 銀行業界でもAIをどのように活用するのか、AIで何かできないか、AIを活用したIT企業・フィンテック企業に銀行業界が淘汰されるのではないか、等の話題が出ることが多くなっています。 今回は、日本…

ソフトバンクが目指す親子上場についての論点

ソフトバンクグループが携帯電話子会社としてのソフトバンクを上場させようとしています。 一方で、親子上場が減ってきているというニュースをご覧になった方もいるかもしれません。 親子上場は様々な問題点を含んでいます。 今回は、ソフトバンクグループが…

スルガ銀行の2019年3月期中間決算で予想されること

スルガ銀行の2019年3月期中間決算が大幅な赤字となることが報じられています。 赤字の幅は大きいですが、現時点では十分な自己資本があるため、銀行の自己資本比率規制はクリアしています。 しかし、なぜスルガ銀行が不良債権(この用語の使用が適切かは悩ま…

役員退職慰労金という嫌われもの~キーワードは株主との利害一致~

役員退職慰労金という言葉をご存知でしょうか。いわゆる企業の役員に対する退職金です。 この退職慰労金を廃止する上場企業が増加しています。 今回は役員退職慰労金が廃止されている背景について確認していきましょう。 報道内容 役員退職慰労金とは コーポ…