銀行員のための教科書

これからの時代に必要な金融知識と考え方を。

RIZAPの成長はグレー~会計とキャッシュの話~

RIZAPグループが注目を浴びています。 直近では、札幌証券取引所のアンビシャス市場(新興企業向け株式市場)の取引95%程度がRIZAP一社で占められているという記事が報道されていました。 確かにRlZAPグループは規模も大きくなり、凄まじい勢いで成長していま…

金融庁からの警告~地銀の有価証券運用とガバナンス~

金融庁では、「行政の透明性の向上を図るとともに、金融庁の問題意識を適時に発信する観点を踏まえ、業界団体との意見交換会において金融庁が提起した主な論点を公表すること」としています。 今回取り上げるのは、2013年5月に開催された全国地方銀行協会・…

史上最強の金融庁長官 森氏の退任について考えること

通例を超えて3期務め、史上最強の長官と言われた森金融庁長官の退任が報道されています。 金融業界外の方にとってみれば金融庁の長官と言われても認識は薄いかもしれません。 しかし、ここ暫くの間は金融界、とりわけ銀行にとって非常に大きな影響を与えてき…

銀行からお金を借りると利息を「もらえる」時代は来るのか~マイナス金利という事象~

2018年6月21日に銀行関係者にとっては記憶に残るかもしれない事象が起きました。 TIBOR(Tokyo InterBank Offered Rate、東京銀行間取引金利、読み:「タイボー」)が公表開始以来初めてマイナスになったのです。 日本銀行のマイナス金利政策が導入されても…

島根銀行は近未来の他行の姿か、ただの周回遅れか~2018年3月期決算~

島根銀行の業績が苦戦しています。 金融庁が島根銀行に業務改善命令を出すとも報道されています。しかも、業務改善命令は、法令違反ではく経営再建に関するものとされています。これは異例のことです。 島根銀行の経営状態はどのようになっているのでしょう…

2030年の住宅市場への恐怖~野村総研予測2018~

銀行はアパートローンを通じて日本の貸家建築の一翼を担ってきました。 スマートデイズが展開していたシェアハウス「かぼちゃの馬車」のオーナーにスルガ銀行が貸出を行っていたように、金余りの環境下で銀行はアパートローン貸出に注力してきたのです。 し…

キレイごとばかりではない三井住友銀行の石炭火力発電所建設資金への融資厳格化の背景

三井住友銀行が石炭火力発電所の建設資金に関する融資基準を厳しくしました。 この流れはどのような背景があるのでしょうか。 銀行も環境を考える時代になったということでしょうか。 今回は銀行による石炭火力発電所への融資基準の厳格化を題材に、銀行を取…