銀行員のための教科書

これからの時代に必要な金融知識と考え方を。

確定拠出年金(DC)のマッチング拠出は最強の運用商品のひとつ

確定拠出年金(DC)でのマッチング拠出が可能な企業が増加してきたとの報道がなされました。 昨今は高齢化に備えて資産運用を行うべきであるとの論調や宣伝が多いですが、DCのマッチング拠出はほとんどの資産運用商品よりも有効な運用です。 今回はDCのマッ…

大手資産運用会社の直接販売参入は、個人にとってはほとんど無意味

資産運用会社が投資信託(投信)の直接販売を強化しています。 この資産運用会社の動きはどのような背景によるものでしょうか。 また資産運用会社の投信直販は我々、資産運用を行う個人にとってはどのような意味があるのでしょうか。 この投信の直接販売の動…

日銀の2019年度考査方針~地銀は経営の持続性、大手はガバナンス・海外がポイント~

日本銀行(日銀)が2019年度の金融機関に対する考査方針を発表しました。 この考査方針には日銀の民間銀行に対する課題認識が反映されており、中央銀行がどのように民間銀行を見ているのか理解できるでしょう。 今回は日銀の考査方針について確認していきま…

レオパレス21の施工不良問題に見え隠れする日本企業の根本的な問題

レオパレス21が施工不良問題で、外部調査委員会が中間報告を発表しました。 この報告では、創業者であり当時の社長によるトップダウンの指示があったことも判明しています。 一部ではレオパレス21の問題について報道されていますが、調査委員会の報告書その…

仮想通貨の呼称を暗号資産に変えるのは妥当か?

政府が仮想通貨の呼称を「暗号資産」へと変更する法律改正案を公表しました。 今回はこの仮想通貨の呼称変更について簡単に考察しましょう。 報道内容 (参考情報)バーゼル銀行監督委員会の発表 法律改正案の内容 所見 報道内容 政府が仮想通貨を暗号資産と…

敵対的TOBは悪く無いが、伊藤忠のデサントへのTOBは少数株主軽視

伊藤忠商事(以下伊藤忠)によるスポーツ用品大手のデサントに対する株式公開買付(TOB=take-over bid)が成立しました。 伊藤忠はデサントの40%の議決権を確保し、経営陣の体制変更を求めるものと見られています。この伊藤忠によるTOBは、日本で敵対的TOB…

CLO自体が「悪」なのではなく、とにかくリスクを避ける傾向が「悪」

レバレッジド・ローンや、それを証券化したCLO(Collateralized Loan Obligation=ローン担保証券の略)の残高増加が注目されています。特に邦銀が投資家として存在感を示しており、金融庁も邦銀の投資動向に注目しているようです。 上記環境下、日本銀行が…