銀行員のための教科書

銀行員を応援するブログを目指します

【余話】メガバンクの3.2万人リストラ報道について考える~皆様のコメントから~

f:id:naoto0211:20171106084757j:image

今回は先日アップした「メガバンクの3.2万人リストラ報道について考える」という記事(文末にリンク掲載)に対する皆様からのコメントについて、自分のできる範囲でお答え致します。

本当に多くのコメントをいただきありがとうございました。

はてなブックマークへコメントを返信したいのですが、どのようにすれば良いか分からず、このような形をとらせていただくことをお許しください。

以下、コメントをご紹介させていただき、それに筆者からコメントを入れさせていただきます。

なお、今回の筆者コメントはかなり辛辣に感じる方もいらっしゃると思いますが、銀行を長年みてきた筆者の感覚ですので、ご容赦下さい。

〈対象記事〉

コメント「屁理屈こねて、無理にでも安心しようとしてるように見える」

その通りかもしれません。

ただ、非正規の従業員以外、すなわち正社員をリストラするのは相当に難しいのが現状です。普通に裁判をやれば企業側が負けるでしょう。

そのため人員削減をするならば非正規雇用からとなります。

なお、筆者としては銀行は人を雇い続ける余裕がなくなってくると考えています。(ただし、その状況がいつ到来するかは、お恥ずかしながらよく分かりません)

以下は日本における雇用について記載します。

まず、地銀の方が収益の落ち込みが厳しいためリストラの必要に迫られます。

これはマイナス金利もしくは低金利の影響と貸出先が廃業等で減少していくために、資金収益が落ち込むためです。

また、個人・リテール分野は地銀と付き合うメリットが顧客にとって薄れてきます。これは、キャッシュレス化が進むと想定しているためです。

キャッシュレス化が進むとATMを使う必要が減少します(そもそもコンビニにもATMはありますし)。ATMが必要なければ通常の個人はメガバンクや特色のあるネットバンク(例えば楽天銀行=楽天ポイントが獲得可能)を使った方がメリットが出ます。

キャッシュレス化は地銀の基盤を揺るがしかねません。

また、メガバンクも安泰ではありません。

フィンテックの普及は銀行の口座を必要としなくするかもしれませんし、スマホのアプリが窓口となっていけば、もっとも便利なプラットフォーマーが独占的に個人の銀行取引を独占するかもしれません。良い例はAmazonでしょう。

以上を総括すると、銀行はメガバンクだろうと地銀だろうと、基本的に個人・リテール部門の従業員はかなりの数が必要なくなります。全てはオンラインシステムの中で完結可能となるためです。

最終的に、個人・リテール分野で残るのは、システム、富裕層・高齢者に対するコンサルティング営業程度ではないでしょうか。

ただし、高齢者の中には現金を重視する方、直接来訪してくる銀行員しか信じずネットバンクを利用しない方は多く残っています。この年代が残っている限りは、個人・リテール業務で人がすぐに不必要となることはないと想定致します。

コメント「なんで業務削減→事務から営業に人を移すという話になるのか意味不明。銀行の事務は内部調整だけの非創造的な作業で、絶対に営業はできない。メガバンクは海外収益を獲りに海外システムと外銀人材獲得に行く。」

ご指摘の通りです。言葉も足りず申し訳ありません。

筆者は業務削減により浮いた人員は以下のようになると想定しています。

まず非正規従業員が削減されます。これは来年に到来する労働契約法の2018年問題(有期から無期への流れ)にも影響されるでしょう。

正社員は日本の法律・判例により雇用がかなり守られています。簡単には解雇できません。

そのため、銀行が何をするかというと(そして銀行が今まで何をやってきたかというと)、事務から「慣れない」営業に大量に人を配置転換するのです。配置転換を受け入れない場合は給料が減るように人事制度改定を伴うこともあります(実績主義の報酬体型というのは大体このパターンです)。そして、自主的に退職をするように仕向けるのです。これは銀行が過去に実施しノウハウのあるやり方です。前例主義の銀行が取ることができるパターンでしょう。

よって、事務から営業へのパターンはある意味で確立されているのです。

海外含めたシステム、外銀人材を採りにいくのはその通りだと思います。

ただし、システム人材の方がより重要性は増しているかもしれません。ゴールドマン・サックスがトレーダーを大幅削減したように外銀も「人」を必要としなくなっている傾向にあります。

コメント「そんなに人減ったらメガではないのでは。正しい道はどっちだ岐路バンク」

メガバンクは人ではなく資金量と取引社数で定義される時代がくるのかもしれません。

そして、金融庁や日銀のレポートを見る限りは、メガバンクの方が危機感を持っており、リストラが早いかもしれません。

コメント「結局は臨時従業員の契約更新をせずに、人員を減らしていくことになるのかな…」

前述の通り、残念ながら可能性は高いでしょう。

過去にメガバンクの臨時従業員数がどのように推移していたかを見ていただければわかると思います。

コメント「人を「増やし過ぎていた」側面も、というお話。ただ、2018年問題が金融問わず大きな影響となると、近年の雇用状況の改善にも陰が掛かったりはすんのかな?」

メガバンクもそうですが、自動車業界でも気になる動きが出ています。

車大手、期間従業員の無期雇用を回避 法改正、骨抜きに:朝日新聞デジタル

結局は国内含め業績の見通しには不安感があり、経営者は正社員をそこまで必要としていないということではないでしょうか。

コメント「AIが営業したらえーわい」

個人・リテール分野では早晩そのようになるでしょう。

ただし、法人分野は簡単にはAIで代替できません。

決定権限を持っている企業経営者・役員も人間であり、人間が決定する以上、人間が人間にアプローチした方が現段階では効率が良いからです。

コメント「事務からいきなり営業にまわされたら合わなくて退職する人も出るでしょうね。」

前述の通りです。残念ながら、これを狙いにしている銀行は多いでしょう。

コメント「みずほのリストラがえげつないですね、、」

筆者がみると(何様だと言われそうですが)、メガバンクの中ではみずほが最もリストラをすべきだと思います。規模に比して収益が少ないのです。

よって、システム統合が終わればリストラをしてくるのは当然でしょう。

コメント「メガバンクもリストラの時代になりますか…。しかし、社員構成の年齢バランスを考慮するのは正解だと思います。」

ありがとうございます。

銀行の人員数を考えるには年齢構成のばらつきは観点として外せません。

足下にあるバブル世代の問題が片付いたら、今後は2007年頃から始まった若手大量採用世代問題が15~20年後に出てきます。これも将来的には大きな問題となるかもしれません。

 

以上、簡単ではありますが頂戴したコメントに筆者の意見等をお答えさせて頂きました。皆様、今後も宜しくお願い致します。

 

対象記事