銀行員のための教科書

これからの時代に必要な金融知識と考え方を。

日本には奇跡の時代があったことを改めて認識する

f:id:naoto0211:20220110103443j:plain

近時、「日本は終わっている」という論調の報道が多くなってきているように感じませんでしょうか。

賃金が上がらない、年金は破綻する、老後に備えるべき、外国人労働者から見捨てられる等々、様々な報道や意見が出されています。

今回は、非常に簡単に日本のGDP推移について見ていこうと思います。

日本が世界においてどのような「位置」にあるのか、確認出来るのではないでしょうか。

 

世界10大経済大国の推移

今回の記事は他の方が作った動画を見るのが最も良いものと思います。

以下は、Visual CapitalistというWebサイトにおける「MARKETSAnimation: The World’s 10 Largest Economies by GDP (1960-Today)」動画です。

この動画で二つの経済における「奇跡」を目にすることが出来ます。

youtu.be

https://www.visualcapitalist.com/animation-the-worlds-10-largest-economies-by-gdp-1960-today/

 

所見

高度経済成長期という言葉を教科書で習った記憶はないでしょうか。

日本の記録的なGDP成長率を表す「東洋の奇跡」という言葉を聞いたことがある方もいるかもしれません。

今回ご紹介した上記のアニメーションは、まさに「日本の奇跡」を数字で分かりやすく示しています。

1960年当時、日本のGDPはアメリカの10%未満でした。しかし、日本は、毎年2桁のGDP成長を持続させ、わずか10年でイギリスとフランスの両方を超えて世界第2位の経済大国になりました。

そして、バブル経済における成長がどのようなものだったのかをこのアニメーションは良く表しています。

この日本が成長していく過程において、日本とアメリカは貿易摩擦を起こしています。

現在、日本は中国にGDPで抜かれていますが、中国とアメリカが貿易摩擦を起こすことは必然なのでしょう。アメリカの「経済」覇権に中国が挑んでいることも、アニメーションでは如実に示されています。

日本は失われた10年、20年を経て、経済的な活力を失ってきました。「安くなった日本」が最近のキーワードになっているかもしれません。

しかし、日本は東洋の奇跡を起こした国です。中国も奇跡の発展を遂げています。

日本は戦後の廃墟から今の地位を築きました。何かの歯車がかみ合えば、もう一度成長を行うことも夢ではありません。そして、貧しくなったと実感するとしても、まだまだ経済規模で大国であることは間違いありません。

2022年は過度に自信を喪失せずに、新たな日本の発展・未来について考えていきたいと思います。