銀行員のための教科書

これからの時代に必要な金融知識と考え方を。

どこよりも分かりやすい2021年度上半期メガバンク単体決算比較

メガバンク3社の2021年度上半期の決算が出そろいました。 融資先の貸し倒れに備える与信関係費用が想定より減少し、3社とも大幅な増益となっています。 特に三菱UFJは今期に過去最高益を更新する予想となりました。2015年3月期に計上した最高益1兆337億円を…

楽待チャンネルで「【復活か?】レオパレス21が4年ぶりの最終黒字、その要因は?今後どうなる?現役銀行員が解説!」が公開されています

楽待チャンネルで「【復活か?】レオパレス21が4年ぶりの最終黒字、その要因は?今後どうなる?現役銀行員が解説!」が公開されています。 今回はレオパレス21の中間決算について概要を確認致しました。 4年ぶりの最終黒字となった要因は何か、今後どのよう…

経団連会長が賃上げについて「総人件費で対応」と発言する意味

日本経済団体連合会(経団連)会長が、政府が経済界に対して求めている積極的な賃上げについて、記者会見で「総人件費で対応」で考えていきたいと語りました。 今回はこの総人件費について、少々考察してみたいと思います。 経団連会長の発言 福利厚生費の推…

年功序列賃金と言われる日本の賃金カーブは本当に特殊か

「年功序列賃金」という言葉を聞くことが増えたように思います。 世の中は、経営者がジョブ型雇用・賃金を推進しようとしており、年功序列賃金は維持できないとの論調が多く出てきたからでしょう。 また、従業員(労働者)側としても、特に若い年代の方にと…

スルガ銀行の2021年9月中間決算を簡単に解説したい

スルガ銀行が発表した2021年9月中間連結決算は4年ぶりの増収、2年ぶりの増益となりました。経常利益は前年同期比で約2倍、当期利益も約2倍となっています。 スルガ銀行は完全復活したのでしょうか。 今回は、理解するのが少々難しいスルガ銀行の決算状況につ…

ワクチン接種を回避する傾向にあるのは誰か?今後の課題は?

新型コロナウィルスの感染者数が落ち着きを見せています。 この要因は様々に語られていますが、ワクチン接種の影響もあるのではないでしょうか。 (出所 厚生労働省Webサイト) このワクチン接種については、独立行政法人経済産業研究所が「どういう人々が新…

フジHD(フジテレビ)の2022年3月期中間決算レビュー

フジテレビを傘下におさめるフジ・メディア・ホールディングス(フジHD)は、2022年3月期の純利益が前期比2.2倍の218億円になる見通しだと発表しました。従来予想の174億円(前期比72.1%増)から上方修正しています。 売上高は前期比横ばいの5,201億円(従来…

健康保険組合の2020年度決算動向と今後の悲観的な見通し

健康保険組合の連合組織である健康保険組合連合会(健保連)が、1,388組合の2020年度の決算集計を発表し、全体の33%にあたる458組合の決算が赤字となったことが判明しました。 新型コロナウィルス感染症の影響が大きかった宿泊・飲食業、生活関連サービス・…

ANAの2022年3月期2Q決算は経営の厳しさを改めて見せつけたもの

ANAホールディングス(ANA)が2022年3月期上半期の決算を発表しました。その中で、2025年度末までの5年間で人員規模を約9,000人削減する計画を公表しています。 削減対象は、大半が国内従業員で、主に中核航空会社である全日空の地上職や客室乗務員が対象で…

オリエンタルランドの2022年3月期第2四半期決算を読む

東京ディズニーリゾートを運営するオリエンタルランドが2022年3月期第2四半期の決算を発表しました。 日本最大のテーマパークを運営するオリエンタルランドですが、他のテーマパーク同様にコロナの影響を強く受けています。 今回は、オリエンタルランドの2022…

東京機械製作所の株主総会決議は株主平等の原則において疑問

輪転機大手の東京機械製作所の臨時株主総会で、買収防衛策の発動が可決されたことが話題になっています。 買収防衛策は、投資会社であるアジア開発キャピタルを対象としています。アジア開発キャピタルは、子会社のファンドを通じて東京機械製作所の株式を買…

日本の終身雇用と呼ばれる雇用慣行は世界から見て特殊なのか

日本的雇用とされる終身雇用(もしくは長期雇用)が話題になっています。 サントリーホールディングスの新浪社長が、経済同友会のセミナーで45歳定年を提唱したところ、インターネット上で多数の否定的意見が寄せられたのは記憶に新しいところです。 ここで…

「年功序列賃金には合理性がある」ということを知っていますか

「年功序列賃金」と聞くと、否定的な感覚が呼び起こされる読者は多いのではないでしょうか。 マスコミ等では日本型賃金制度の問題として、年功序列賃金を取り上げることが一般的です。「働かないおじさんに、なぜあんなに給料を渡しているのか」「若手・中堅…

新生銀行よ、「みずほFGをホワイトナイトにする」のはどうか?

新生銀行がSBIホールディングスが実施中のTOB(株式公開買付)に反対の意向を表明する方針を固めたと報道されています。 但し、新生銀行には他に自社を救ってくれるホワイトナイトが見つかっていません。 単純に反対したとしても、SBIホールディングスが高値…

楽待チャンネルで「【岸田首相】金融所得課税の強化先送り、実現したらどうなる?不動産投資への影響は?現役銀行員が予想!」が公開されています

楽待チャネルにて「【岸田首相】金融所得課税の強化先送り、実現したらどうなる?不動産投資への影響は?現役銀行員が予想!」という筆者が解説した動画がアップされまています。 今回は岸田首相が今後狙っていくであろう金融所得課税について考察しています…

FCバルセロナがメッシを放出したのは当然だったのかもしれない

世界有力クラブの一つであるFCバルセロナから、エースであったアルゼンチン代表FWリオネル・メッシが退団しました。 クラブと選手共に残留の条件で合意していたものの、クラブが抱える負債がリーグの規定に抵触し、サラリーキャップの問題で退団せざるを得な…

楽待不動産投資新聞に『岸田新首相が見据える「1億円の壁打破」、不動産投資への影響は』を寄稿しました

楽待不動産投資新聞に『岸田新首相が見据える「1億円の壁打破」、不動産投資への影響は』を寄稿しました。 今回は、岸田新首相が見据える「1億円の壁打破」について考察しています。富裕層への増税を掲げることは、選挙受けは良いかもしれません。但し、実際…

NTTの転勤・単身赴任廃止は大きな流れになる

NTTが、新型コロナウイルスの感染が収束した後もテレワークを基本とし、転勤・単身赴任を原則廃止していくと発表し話題になっています。 転勤や単身赴任は、従業員の人生・生活に対して強い影響を与えるものです。そもそも、共働き世帯が当たり前になってき…

金(ゴールド)は株式のヘッジになるのか

株式市場が不安定になってきているようです。 近時は、中国恒大集団(エバーグランデ)の信用不安問題があり、株式市場が急落しました。また、米国ではFRBがテーパリング(金融緩和の縮小)を見据えている一方で、ワクチン接種率は上昇してきましたが、コロ…

自民総裁選で議題となっている年金制度改革について

自民党総裁選に立候補した河野氏が、今後の年金制度について税を財源とする最低保障部分の創設を打ち出しました。 他候補からは財源等の観点から疑問視する声が出ていますが、河野氏は「年金制度の改革をいまやらなければ若い人たちの将来の年金生活が維持で…

SBIに対抗して新生銀行が導入決議した買収防衛策についての考察

新生銀行は9月17日に取締役会を開催し、SBIホールディングスによる株式公開買付け(TOB)に対抗するため、買収防衛策の導入を決定しました。 買収防衛策は、買収しようとする特定の株主だけの議決権を低下させる「ポイズンピル」と呼ばれる種類のものです。 …

新生銀行の現在の株価は『適正』なのか~マーケットの見方~

SBIホールディングス(以下SBI)が実施している公開買付(TOB)に対して、新生銀行が買収防衛策の導入方針を決めました。買収防衛策の発動には、株主総会の決議が必要なため、臨時の株主総会を開催することも決定しています。尚、TOBの説明が不十分だとして…

楽待不動産投資新聞に『株価急落のGAテクノ、決算資料から読み解く「赤字予想」の背景』を寄稿しました

楽待不動産投資新聞に『株価急落のGAテクノ、決算資料から読み解く「赤字予想」の背景』を寄稿しました。 今回は、急成長企業として名高いGAテクノロジーズについて取り上げました。RENOSYを運営している企業と言えば分かりやすいのではないでしょうか。 同…

45歳定年は現状では愚策。まずは個人が転職を容易となる仕組みの整備を。

サントリーホールディングスの新浪社長が45歳定年制を主張して、炎上していると報道されています。 新浪氏は、『経済同友会の夏季セミナーにオンラインで出席し、ウィズコロナの時代に必要な経済社会変革について「45歳定年制を敷いて会社に頼らない姿勢が…

経営者保証に依存する銀行のランキングは?

金融庁は、金融仲介の取組みについて十分な情報開示が行われることは、顧客が自らのニーズや課題解決に応えてくれる金融機関を主体的に選択することを可能とし、良質な金融サービスの提供に向けた金融機関間の競争の実現にも資すると考えています。 そのため…

楽待不動産投資新聞に『銀行は「事業計画書」のココを見ている』を寄稿しました

楽待不動産投資新聞に『銀行は「事業計画書」のココを見ている』を寄稿しました。 今回は、不動産投資家が提出した事業計画書を銀行はどのように見ているのか、どの程度のストレスをかけてチェックしているのかについて皆さんと確認していきたいと思います。…

業態別に銀行の2021年3月期決算を確認する

前回の記事では、2021年3月期(2020年度)の銀行業界全体の決算状況をお伝えしました。 今回は、業態別(都市銀行、第一地方銀行、第二地方銀行)に決算を確認していきたいと思います。 同じ銀行といえども、国際業務を中心に業務領域・取引先が異なることも…

邦銀全体の2021年3月期決算は、カネ余りを色濃く示したもの

構造不況業種として今や認知された銀行業界ですが、銀行の業績がどのようになっているかをきちんと確認している人は少ないのではないでしょうか。 銀行員であったとしても、自分が勤める銀行とライバル銀行の決算ぐらいしか把握していないでしょう。 銀行業…

人の流れを見る限り地方移住は少なく、『東京圏』一極集中は続いている

総務省が発表した2021年7月の住民基本台帳人口移動報告によると、東京都では転出者が転入者を上回り、3カ月連続の転出超過となりました。 この動きは、コロナ禍を受けたテレワークの普及などを背景に、人口密度の高い東京を離れる動きが続いているのではない…

楽待不動産投資新聞に『現地確認は必須、「かぼちゃ以降」のローン審査の現場』を寄稿しました

楽待不動産投資新聞に『現地確認は必須、「かぼちゃ以降」のローン審査の現場』を寄稿しました。 今回は、不動産投資家と銀行員の会話がなぜ噛み合わないのかについて焦点を当てています。不動産投資家の方は「銀行員って不動産を分かってない」と思っている…