銀行員のための教科書

これからの時代に必要な金融知識と考え方を。

コロワイドに大戸屋を買収している余裕は無いという事実

焼き肉チェーンの「牛角」等を展開する外食大手のコロワイドが、定食チェーンの大戸屋ホールディングスを2020年9月に買収しました。 この買収劇は敵対的買収として話題にもなりましたが、大戸屋は赤字です。 コロナ禍の中で、コロワイド自体の業績はどのよう…

サブリースガイドラインにおける誇大広告具体例

不動産会社等が、アパートを家主から一括して借り上げ、入居者に貸し出しする「サブリース契約(いわゆる又貸し)」をめぐるトラブルが後を絶たないことから、サブリースの勧誘や広告を規制する新たな法律が2020年12月に施行されます。 この法律で規制する不…

Go To トラベルは感染拡大の主要な要因ではない

「Go Toトラベル」について政府は、新型コロナウィルスの感染拡大地域を目的地とする旅行の新規予約を一時停止するなどの措置を導入することになりました。 しかし、ここに素朴な疑問があります。 Go To トラベルは、新型コロナウィルスの新規感染者を本当に…

旅行業界最大手JTBすら急激なリストラに追い込まれるコロナの怖ろしさ

旅行業界最大手のJTBが2020年4~9月の決算を発表しました。 中間決算は驚くほどの巨額赤字となり、今年度の経常損益が過去最大の1,000億円の赤字となる見通しも公表しています。 加えて、早期退職の拡充等によって国内外で全社員の20%程度に当たる6,500人を…

「いきなり!ステーキ」は生き残れるのか~2020年12月期3Q決算~

「いきなり!ステーキ」を運営するペッパーフードサービスが2020年12月期3Qの決算を発表しました。 一時期はかなりの人気を誇り急激な成長を遂げてきた「いきなり!ステーキ」は、新型コロナウィルス感染症拡大前から業績不調に陥っていました。 コロナ禍に…

楽待不動産投資新聞に『本社ビルなぜ売却? 決算書から読み解くエイベックスの懐事情』を寄稿しました

楽待不動産投資新聞に記事を寄稿いたしました。 今回は、かつて日本の音楽シーンを席巻した音楽レーベルであるエイベックスの本社売却について書かせて頂きました。 エイベックスが2017年に竣工したばかりの本社をなぜ売るのかについて考察しております。 コ…

3メガバンク単体の2021年3月期2Q決算比較~三菱UFJ銀行の課題が目立つ決算~

メガバンクの2021年3月期2Q(4~9月)が出そろいました。 今やメガバンクは、証券会社やカード会社、消費者金融、信託銀行等を傘下に収めており、単純に銀行とは言い切れません。各社戦略にも差があり、メガバンクで単純な比較を行うのは難しくなりました。 …

MUFGの2020年4~9月決算は、マーケット(市場)に助けられたという事実

邦銀最大手のMUFG(三菱UFJフィナンシャル・グループ)が2020年4~9月の決算を発表しました。 コロナ禍の影響を受けているものの、冷静に見て数字は悪くはないでしょう。 今回はMUFGの2021年3月期2Q決算を簡単に見ていきたいと思います。 決算概要 MUFGの決…

KNT-CTHD(近畿日本ツーリスト)の決算から見る旅行会社の苦境

近畿日本ツーリスト、クラブツーリズム等を展開する大手旅行会社KNT-CTホールディングスが2021年3月期2Q(4~9月)の決算を発表しました。 コロナ禍において旅行会社の業績が苦戦するのは避けられないことではあるものの、KNT-CTホールディングスの決算状況…

楽待不動産投資新聞に『レオパレスなぜ救済? 米投資ファンドが狙う「相乗効果」の脅威』を寄稿しました

今回は、レオパレス21にフォートレスが投資した理由について、少し深堀してみました。 改めて考えると、なぜフォートレスというソフトバンクG傘下の米投資会社は、レオパレス21に投資したのでしょうか。 レオパレス21は、社会の敵といっても良いぐらいに報道…

ユナイテッドアローズの2021年3月期2Q決算から見るセレクトショップの今後

コロナ影響で様々な業種の業績が悪化しています。 特に影響を受けているのはコロナ7業種と言われている「陸運、小売、宿泊、飲食、生活関連、娯楽、医療福祉」です。人の移動・集客を商売の前提としている業種が苦戦していることになります。 そして、テレワ…

藤田観光の2020年度3Q決算は、財務的には崖っぷちの状態に

(写真出所 藤田観光Webサイト) ホテル椿山荘東京を運営する藤田観光が2020年12月期3Q(1~9月)決算を発表しました。 コロナ禍において、ホテルは各社とも非常に厳しい状況にありますが、藤田観光も同様です。 藤田観光は大幅な赤字によって財務体質がかな…

JR北海道の2021年3月期2Q決算は、深刻な企業存続の問題を浮き彫りに

コロナ禍の中、北海道旅客鉄道(JR北海道)が大幅な赤字を計上しました。 JR北海道が2020年11月6日に発表した2021年3月期2Q(4~9月)の連結決算は、最終赤字が149億円(前年同期は▲3.9億円)に拡大しています。 売上高、赤字幅は過去最低です。そのような中…

日本企業における女性役員・管理職と外国人役員の現状

女性活躍、ダイバーシティが企業経営で叫ばれて久しいですが、女性経営者が次々と現れている印象はありますでしょうか。経団連のような経営者団体のニュースを見る限りでは、日本の経営者は男性ばかりです。 また、三菱ケミカルホールディングスが外国人社長…

小説「帝国銀行、人事部」が60話目に突入しました!

コロナ禍の中始めた、連載中の銀行員小説「帝国銀行、人事部」が60話目に突入しました。 今は、銀行がどのようなリストラを将来行うと想定されているのか、そんなシミュレーションを小説にエピソードして盛り込んだパートを執筆中です。 www.business-novel.…

高齢者による交通事故「増加」の不都合な事実

高齢者が引き起こした交通事故が増加しているように感じたことはないでしょうか。 2019年に起きた池袋母子死亡事故は、加害者が「上級国民」だとされ、大きな話題となりました。 このようなマスコミの報道や、実際に危ない運転をしている高齢者ドライバーを…

ANAは生き残れるのか?

ANAホールディングス(ANA)が、2021年3月期第2四半期決算を発表しました。 ANAはコロナの影響によって大幅な赤字になっています。そして、機体数縮小等のコスト削減策のみならず、人件費削減として賃金カット、他社への出向等の策を打ち出しています。 ANA…

楽待不動産投資新聞に『「1物件1法人スキーム」、銀行はどう見破るのか』を寄稿しました

コロナ禍において、まだ不動産価格は如実に低下していません。 しかし、リーマンショック時を思い返すと、イベント発生から半年後から不動産価格に影響が出始めていました(それまでは売買が成立しなかったといった方が良いかもしれません)。 そのため、個…

住宅における残価設定型ローンを考える

住宅における残価設定ローンという商品をお聞きになったことはありますでしょうか。 自動車ローンだったらご存知の方も多いでしょう。 住宅における残価設定ローンは、長年議論されてきましたが実際には普及していません。 日本における残価設定の住宅ローン…

日銀の金融システムレポートに見るコロナ禍での企業資金繰り

日本銀行(日銀)が金融システムレポートを発表しました。 このレポートは、⾦融システムの安定性を評価するとともに、安定確保に向けた課題について関係者とのコミュニケーションを深めることを⽬的として、年 2 回公表されているものです。 今回(2020年10…

日本における中銀デジタル通貨(CBDC)は民間銀行を駆逐しない方向に

中央銀行デジタル通貨(CBDC)についての動きが各国で出てきています。 そのCBDCをめぐる動きでは、非常に重要な方針が、日銀総裁の発言および日銀のWebサイトで発表されました。 この方針次第では、民間の銀行の存続すら脅かされる可能性があったため、発表…

なぜコロナ禍はメガバンクより地方銀行に影響を与えるのか

新型コロナウィルス感染症拡大後、日本では首相交代があり、新首相は地方銀行(地銀)の再編を仕掛ける可能性があると報じられています。 新型コロナウィルス感染症拡大は地銀の苦境を更に加速させる方向に働くのでしょうか。なぜ、メガバンクのような大手行…

銀行が狙うべき新たな事業領域は人材派遣業かもしれない

金融庁が2020年10月7日開催の金融審議会「銀行制度等ワーキング・グループ」で、銀行規制の緩和案を示しました。 報道で最も触れられているのは、銀行子会社が地域経済の活性化を目的とした会社に100%まで出資することを認める規制緩和案でしょう。コロナ禍…

銀行の人材紹介業は、取引先への銀行員押し付けを狙っている訳ではない

2018年1月に金融庁の監督指針が改正となり、地方金融機関は業務の一環として職業紹介事業、すなわち人材紹介業を行うことができるようになりました。 この人材紹介業の解禁は、特に地方において人手不足が深刻になる中で、銀行の取引先企業が必要とする人材…

楽待不動産投資新聞に『無視できぬ「スルガの底力」、地銀の不動産向け融資は復活するか』を寄稿しました

2018年に起きたかぼちゃの馬車「事件」は、銀行のアパートローンへの取組姿勢に大きな影響を与えました。 不労所得を獲得を目指すサラリーマン投資家は、この事件でアパートローンの審査が厳しくなり、不動産投資というチャンスを失っている状況にあるかもし…

銀行員数という観点でリストラが遅れているのは第一地銀である事実

銀行が「構造不況業種」と言われて久しい状況が続いています。 特に、地方銀行の苦境は、新首相が「地銀の数が多すぎる」と発言していると報道されていることからも、一般に認識されてきているでしょう。 メガバンクもRPAやAIを導入し業務量の削減、新卒採用…

ホテル椿山荘東京を運営する藤田観光が追い詰められつつある現実

(写真出所 藤田観光グループ 第88期 中間事業報告) ビジネスホテルを展開し、ホテル椿山荘東京を運営する藤田観光が厳しい経営環境に陥っています。 コロナ禍において、ホテルは各社とも非常に厳しい状況にあります。 今回は、コロナが、ホテル事業を運営…

信託銀行の株主総会における議決権行使集計の誤りは大問題

三井住友信託銀行とみずほ信託銀行が、株主総会の議決権行使書の集計方法に誤りがあったことを発表しました。影響は両行合わせて1,346社に及ぶとしています。 これは株式市場においては非常に大きな問題です。 今回はこの信託銀行による株主総会の不適切な議…

楽待不動産投資新聞に「投資ファンドが572億円支援、レオパレスは今後どうなる」を寄稿しました

レオパレス21にフォートレスが支援することになりました。 今後のレオパレス21について取り急ぎ考察しています。 宜しければご覧ください。 www.rakumachi.jp https://www.rakumachi.jp/news/column/267361

楽待不動産投資新聞に「118億円の債務超過、レオパレスは破綻するのか」を寄稿しました

楽待不動産投資新聞にレオパレス21の記事を寄稿しました。 決算発表前の記事ではありますが、もし宜しければご覧ください。 www.rakumachi.jp https://www.rakumachi.jp/news/column/267122