銀行員のための教科書

これからの時代に必要な金融知識と考え方を。

GPIFの2019年度運用実績~足元の大幅赤字だけに注目すべきではない理由~

公的年金を運用する年金積立金管理運用独立行政法人(通称GPIF)が2020年1~3月期の運用実績を発表しました。 このGPIFの運用実績が3ヵ月間で過去最大の18兆円弱の赤字となったとして話題となっています。 今回はGPIFの公的年金資金運用について見ていくこと…

金融庁のレポートに見る地銀のシステムに関する課題

金融庁が「金融機関のITガバナンス等に関する調査結果レポート」を公表しました。 このレポートはほとんど話題になっていませんが、地銀が業績改善に苦しむ要因の一つを指摘しているように思われます。 今回は、金融機関のITガバナンス等に関する調査結果レ…

地元の経済規模、景気を簡単に確認してみる~都道府県別の預金と貸出金の残高~

となりの県の出身者と「どちらの地域の方が上か」と張り合ったことがある方はいらっしゃるでしょうか。(筆者は千葉と埼玉の出身者の「戦い」を比較的多く見てきました) そして、自分の地元が一番だとは思うものの、他地域と比べると本当はどのような立ち位…

銀行業界の「書面・押印・対面主義」見直しの動き

コロナ禍において、在宅勤務を経験した方もいるでしょう。 この在宅勤務を阻害した要因の一つに金融機関の「書面・押印・対面主義」とでもいえる紙での取引慣行があります。 この商慣行を打破すべく、「金融業界における書面・押印・対面手続の見直しに向け…

第一地銀の2020年3月期決算まとめ

全国地方銀行協会(第一地銀協)が第一地銀の2020年3月期決算を発表しました。 本業不審にあえぐとされる地銀の決算はどのようなものだったのでしょうか。 今回は第一地銀の決算内容を確認しましょう。 第一地銀の業績 所見 第一地銀の業績 第一地銀の2020年3…

大塚家具の2020年4月期決算について

大塚家具の2020年4月決算が発表されました。 今回は2019年1月~2020年4月までの変則決算となっています。 大塚家具はヤマダ電機の傘下となり生き残りを目指していますが、今回の決算はどのような結果となったのでしょうか。 今回は大塚家具の2020年4月期決算…

日本企業は本当の意味で従業員を大事にしてきたか~能力開発の世界比較~

日本企業がコロナ後を見据えて動き出し始めています。 その一つが「ジョブ型雇用」でしょう。 企業からすると、テレワーク・在宅勤務が一般化するならば、従業員の業務プロセスまでは管理ができないので、結果だけで評価をしたいという考えもあるでしょう。…