銀行員のための教科書

これからの時代に必要な金融知識と考え方を。

カジノというシステムの根幹は「有利なルールと大数の法則」

2018年7月6日にギャンブル依存症対策法が参議院本会議で可決・成立しました。 今後も統合リゾート法(IR法)は議論・話題となっていくでしょう。 ところで、カジノの誘致について前提になっていることがあります。 それはカジノを解禁したら、「カジノ業者が…

持投資口制度(持ち株制度のREIT版)について

持ち株制度のREIT版を大和ハウスが導入するとの報道がなされています。 この持投資口制度(持ち株制度のREIT版)については聞き慣れない方も多いかもしれません。 今回はこの持投資口制度およびその原型である持株会制度について確認しましょう。 報道内容 持…

上場企業に求められる情報開示の拡充~役員報酬と政策保有株式~

金融庁が上場企業に対して情報開示の拡充を求めています。 今回は情報開示が拡充される方向にある項目のうち、役員報酬および政策保有株式について現状の流れを取り上げます。 また四半期開示についての議論についても押さえておいた方がよいでしょう。 今後…

なぜ銀行の建物は立派なのか~銀行の本質は信用~

(写真は三井本館) 銀行の建物を立派だと感じたことはないでしょうか。 15時には窓口が閉まるにもかかわらず、豪華な外装の銀行のビルはまだ多数残っています。 なぜ、銀行の建物は見栄えが良いものにしているのでしょうか。 なぜ、銀行の本店は巨大なので…

IFRS改定で消えるのはリースのみならず「不動産賃貸業」の可能性も

国際会計基準(IFRS)のリースにかかる会計基準の変更が2019年から予定されています。 現時点では、このリースにかかる基準変更の影響は限定的でしょう。 しかし、日本の会計基準は国際会計基準に足並みをそろえてきました(コンバージェンス)。 この基準変…

これでも銀行から投資信託を買いますか?~金融庁の分析と指標導入~

金融庁が投資信託を販売する銀行・証券会社に対して、比較可能な共通指標を導入することを発表しました。 この共通指標は投資信託の購入コストとリターン等、お客様が取るコスト・リスクとリターンが相応かという点等を浮き彫りにするのが狙いです。 銀行・…

企業年金におけるオルタナティブ投資の現状

企業年金のオルタナティブ投資が拡大しているようです。そして、代わりに債券や株式の割合が減少しています。 今回は、この投資の変遷について確認していくことにしましょう。 報道記事 企業年金実態調査結果 2004年度の厚生年金基金と確定給付企業年金基金…