銀行員のための教科書

これからの時代に必要な金融知識と考え方を。

島根銀行は近未来の他行の姿か、ただの周回遅れか~2018年3月期決算~

島根銀行の業績が苦戦しています。 金融庁が島根銀行に業務改善命令を出すとも報道されています。しかも、業務改善命令は、法令違反ではく経営再建に関するものとされています。これは異例のことです。 島根銀行の経営状態はどのようになっているのでしょう…

2030年の住宅市場への恐怖~野村総研予測2018~

銀行はアパートローンを通じて日本の貸家建築の一翼を担ってきました。 スマートデイズが展開していたシェアハウス「かぼちゃの馬車」のオーナーにスルガ銀行が貸出を行っていたように、金余りの環境下で銀行はアパートローン貸出に注力してきたのです。 し…

キレイごとばかりではない三井住友銀行の石炭火力発電所建設資金への融資厳格化の背景

三井住友銀行が石炭火力発電所の建設資金に関する融資基準を厳しくしました。 この流れはどのような背景があるのでしょうか。 銀行も環境を考える時代になったということでしょうか。 今回は銀行による石炭火力発電所への融資基準の厳格化を題材に、銀行を取…

池田泉州銀行の運用失敗は地銀共通の問題~2018年3月決算分析~

地方銀行(地銀)の苦境がマスコミで報道されています。 今回は大手地銀の池田泉州銀行の決算について見ていくことにしましょう。 地銀の置かれている状況が理解出来るのではないかと思います。 2018年3月期単体決算の概要 単体決算のポイント 池田泉州銀行の…

福島銀行は業務改善命令を受けるほどなのか~2018年3月期決算分析~

地方銀行の福島銀行が大幅な赤字計上を行いました。 同行は2018年3月期連結決算にて最終損益が30億円の赤字(前期は12億円の黒字) となり社長が引責辞任しました。 そして、後任にライバル地銀の東邦銀行元専務を就任させることにしています。 金融庁からは業…

現物株型の役員報酬導入増について

「現物株型」の役員報酬を導入する企業が大幅に増加しています。 この現物株型の役員報酬は「経営者と株主が同じボートに乗る(セイム・ボート)」ことになり望ましいとされています。 現物株型の役員報酬がなぜ導入されているのか、従前から存在していたス…

第二地銀は冷静にみてヤバいのか(2018年3月期決算分析)

第二地方銀行協会(第二地銀協)の会員である第二地方銀行(41行、第二地銀)の決算の概要が、第二地銀協から発表されています。 前回の記事では第一地銀が会員となっている地銀協(64行)の決算について考察しました。 今回は、特に業績が悪いとされる第二地銀の2…