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【余話】銀行員の連続休暇はうらやましい制度か

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銀行員がうらやましい(?)と言われる銀行の制度に、「年に一回、自由な時に、5営業日連続で休暇が取れる」というものがあります。

一般の企業なら、お盆休みや年末年始など、長期休暇の日程が決まっていることが多いでしょう。そのような時は他の会社も休みとなるため、どこに行っても人で溢れている、旅行費用が高い、といった問題があります。

銀行の場合は、繁忙期を外して休暇が取れるのです。

これは銀行員の大きなメリットでしょう。

今回は余話として、銀行の連続休暇について記載します。

銀行の連続休暇とは

銀行の連続休暇は、一般的には強制的に取らされます。

何がなんでも、一週間(連続5営業日)は会社に来るな、と指示されるのです。

これは、銀行員にゆっくり休んでもらい、リフレッシュして、新たな気持ちで仕事に臨んでもらいたいと、銀行が制度化したものではありません。

そのような環境ならば、銀行からこれだけ大量の人が中途退職するはずはありません。

もし、銀行で上司や先輩から、リフレッシュのために連続休暇があると言われた方がいるなら信じない方が良いでしょう。

では、なぜ、ブラックな職場であるはずの銀行に連続休暇があるのでしょうか。

連続休暇の制度化は強制されたもの

銀行というところは、完全にお上、すなわち監督官庁である金融庁の意向に沿うように運営されています(言い過ぎでしょうか)。

まずは、以下をご覧下さい。

これは金融庁の主要行等向けの総合的な監督方針の一部です。

 

III  主要行等監督上の評価項目

III -3-6-2 事務リスク

(4)人事管理に当たっては、事故防止等の観点から職員を長期間にわたり同一業務に従事させることなくローテーションを確保するよう配慮されているか。人事担当者等と連携し、連続休暇、研修、内部出向制度等により、最低限年一回、一週間以上連続して、職場を離れる方策をとっているか。職員教育において、職業倫理が盛り込まれているか。なお、派遣職員等についても、事故防止等の観点から、可能な範囲で職員と同様の措置を講じているか。

出典 金融庁ホームページ

http://www.fsa.go.jp/common/law/guide/city/03c2.html

如何でしょうか。

連続休暇は「事務リスク」の項目に入っています。

金融庁が、銀行員を「職場から離れさせろ」と言っており、それを銀行に「監督」するのです。

銀行に連続休暇制度があるのは金融庁の監督があるためです。だからといって、銀行員は金融庁に感謝してはいけません。

これは、銀行員個人のためのリフレッシュ制度ではありません。

事務リスク、事故防止のためなのです。

では、事務リスク、事故防止のための連続休暇とは、どういうことなのでしょうか。

連続休暇の本質

上述の通り、連続休暇は金融庁から半ば強制されたものでした。

なぜ、金融庁は連続休暇を強制するのでしょうか。

答えは、「事務リスク」にあります。

銀行は現金を大量に扱う職場です。もちろん、銀行員はお客様から多額のお金を預かることもあります。

すなわち、銀行の経営者からすれば従業員からお金を盗まれるリスクに日々さらされているわけです。

そして金融庁は預金者の信頼を守る官庁です。預金者が銀行を信じなくなったら、銀行から一斉に預金が引き出されるかもしれません。そうしたら、日本の金融システムは大混乱に陥ります。それを防止したいのです。

そのため、連続休暇という制度ができました。

一週間も連続で職場にいなければ、職場の他の銀行員に不正を見つけられる可能性は高くなります。いつも職場にいれば隠しおおせるものも、本人がいなければ、偶然にも発覚するかもしれません。

銀行員が連続休暇を享受できているのは、以上の理由があるからなのです。

決して前向きなものではなく、休暇中はむしろ調査されていると思った方が良いのです。

これが、銀行に連続休暇がある理由です。

とはいえ、連続休暇が取れることはありがたいものです。

制度化された背景はブラックとはいえ、後ろ暗くない銀行員にとってみれば、何ら怖いものはありません。

堂々と、楽しくリフレッシュすれば良いのです。

それこそがストレスに強い銀行員のあるべき姿でしょう。